大きな腫瘍のある猫。


除去する手術日が、決まった。


10月3日(水)13時から。



捕獲器には入らない為、毎日通い、やっと、たくさん触れるようになった。


きっと、ケージにも入れられるだろう。

水曜日は、手術へ。





そして、一軒、訪問したいお宅があった。












片目の猫。




首の下、掻きむしって肉が見えている猫。





玄関のチャイムを鳴らそうとした時、この家の息子さん家族が帰ってきた。


猫について尋ねる私に、


息子さんは、


「どちら様ですか。名刺はありますか」

「全部、おふくろのやっていることで、俺たちには関係ありませんから」


「おふくろには、何度も、保健所へ連れていけと、言ってるんです」


「おふくろ今いませんし、俺たちに聞かれても困るんで。今、忙しいんで」



その日は、三連休の最終日だった。

息子さんは、家族で出かけた荷物を、車の中から、家の中に運んでいた。




その隙に、私は子猫を探した。


いた。





真ん中の子猫、顔と足が潰れていた。

白い子猫に寄り添い、目も見えていないようだ。





どうして、こんなことに。




私は、急いでケージに入れ、息子さんに言った。


「子猫は連れていきます。お母さまは、最初は優しい気持ちで始められたはずです。あまり責めないで下さい。お母さまに、必ず力になりますからと、お伝え下さい」


私は、子猫3匹を保護し、その足で病院へ向かった。






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