マクドナルド、トヨタに続きパナソニックもオリンピックスポンサーから撤退だそうです。そりゃそうですよね。あの開会式に金を使われて、挙句にトヨタは水素自動車をボロカスけなされて、こんなところに金なんぞ払うか!という気持ちはよくわかります。
こういうブランドをぶっ壊してくる連中に対して、オリンピック委員会は何の警告も対処もしなかったとなれば、損害賠償を請求してもいいくらいだと思います。
その一方で、オリンピックは結構目立つ存在なので、ブランドを高めるにはいい機会でもありました。かつてソニーが世界を席巻したとき、ヨーロッパでもどこでもCMが流れていました。ところが、20年ほど前に広告はコストだと言って切ってしましました。その後に入り込んだのが、LGやSAMSUNGです。
ある国の空港から首都に至るまでの電柱にはソニーの看板というか垂れ幕がありましたが、ソニーが撤退した後にこの二社が入り込み、まるでソニーが存在しなくなったかのような状態でした。その結果、ソニーは時代遅れという印象が強くなり、あっという間に売れなくなっていき、今では金融部門に食わせてもらっているという有様です。メーカーとしての魂を捨てて、金融屋になったわけですよ。井深さんが生きていたら激怒するだろうなぁと当時の株主としては嫌な思い出があります。
このように、ブランドイメージは常に投資をし続けなければ、あっという間に崩壊していくのです。自壊するのではなく、ほかの会社のブランドに潰されるのです。だから、この記事のようにパナソニックがオリンピックから撤退した後、次にどのような方法でブランドを維持していくのか非常に気になります。
まさかと思いますが、広告はコストだとおバカなことは言うつもりはないですよね。一度時代遅れだとか古めかしいとか、否定的な印象が付くと、ブランド力を回復するのは至難の業ですよ。