「こうして人を小馬鹿にして、出入りする者は勿論町内の人たちからも嫌われて、その子は親を見習い、ますます尊大になって長い羽織を着て、派手に出て金を遣うことを覚え、いつの間にか財産が徐々に減っていくにしたがい、悪い企てをして地頭様の厄介になる。

 

町人ではもっと多い。これは第一子を育てるのが悪かったことから起きるのだ。

 

私は尊い方々がお書きになった子育て方を拝見したことがある。実にありがたいことなので、時々そのことを人に語りながら、示していこう。

 

まず、父が子を育てるのは善悪によって一生の賢愚が決まってしまう。いい加減に扱ってはならない話だ。小さい子供は何事にも気が付くので、そのままにしておくと成人してから気ままな者になる。多くは親の言う事は聞かなくなるし、家に出入りする人、下男下女のいうことはなおさら聞かなくなり人を馬鹿にするようになる。成人してからも様々な人に合うようになっても、その癖は治らない。とにかく他人に対して無礼になりがちである。」

 

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こんな立派な親なのにどうしてこんなバカ息子が育つんだろうと思うことがあります。それを見ていると、幼い頃からオカシイ子が多い気がします。一つの理由として子供を人間として扱っておらず、自分の分身のように思い込んでいる馬鹿親です。

 

生まれてきたその瞬間どころか妊娠中であっても胎児は別人格ですから。場合によっては傷害、殺人事件の被害者になります。にもかかわらずゴリゴリやる馬鹿親はいるもんです。そうなれば親を疎ましく思うようになるのは当然です。

 

もうい一つは、生まれながらにしてオカシイ子です。思考そのものがおかしく、善悪の区別がつかないと言えば安直ですが、快楽殺人の小さいバージョンみたいなケースです。これって矯正教育でも無理なんじゃなかろうかと思うことがありますね。おそらく認知能力に極端に偏りがあり、脳のアルゴリズムもオカシイのでしょう。