むかしむかし、大原の端っこの方に、見た目が白く美しくしなやかな女房がいた。人を呼んでこの女を白鷺女房と呼んで誉めた。

 

その隣の家には全身真っ黒で見た目が悪い女房がいた。人々はカラスカラスと呼んでからかった。このカラスはよく夫に仕え、姑の孝行もよくやっていた。

 

白鷺女房は自分の見た目が良いことに調子こいて、自分の夫を尻に敷いて威張っていた。

 

最近の神事があってその日白鷺女房は髪型を整えて飾りをつけて、氏神様に参詣しようとした。隣家のカラスを無理やり誘い同伴して、自分とカラスとの見た目の違いを大いに自慢げにいきって歩いていくのを、通りを行く人は嫌がって。いつの間にかこの女の背中に張り紙がしてあったのを人が知らせて立った。するとこの女はすました顔で、

 

「あら久しぶりね。私の色が白いことを褒めようとしているのね。」

 

と群衆の中で大声で読み始めた。

 

面にくや おのが自慢の白鷺の 亭主踏まずの どじょうふめかし

 

と書いてあった。

 

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こういう人は結構天然で自分の引き立て役を用意することやるんですよね。天然でやるということは、本当に悪気なく結果的に隣の人が恥ずかしい目にあう、それも気づかないというか。いちいち説明しないと、他の人が嫌な目に遭うというのが理解できないのでしょう。厄介ですよこういう人。

 

ということを延々と言う人っていますけど、実はそういう人も結構同じことやっててありするんですよ。そういう人は説明されると、自分は攻撃されていると思い込むんで本当に厄介ですよ。