人は一生のうちにこれだと思えるものを成し遂げようとするならば、余計なことをせずに一つのことに集中しなさい。必ず天下の宝となるだろう。無駄に時間を過ごせば、先祖の怒りを買うことになる。謹んで心に決めなさい。

 

九条関白満教の息子である。普門寺の関白と号した。元は家督をつくはずだった。長享二年[1]九月二十三日に二十九歳で亡くなった。

 


[1] 西暦1488年

 

原文では29歳で死亡ですが、他の資料では49歳で亡くなっています。どこかで転記ミスでしょうか。

 

この人は、本来家督相続するはずだったのが、弟と争いになって隠居させられています。後に宮廷に復帰したようですが、色々あったのでしょう。

 

さて、私はこれに同意できません。やりたいものを片っ端から時間と金が許す限りやればいいじゃないですか。何が自分に向いているのか、分からないのですから。

 

それに、自分が好きだということは必ずしもそれに向いているとは限らないという大問題があります。向いていたとしてもそれが好きかというと必ずしもそうではない訳でして。

 

ただ、やるなら徹底してやりなさい。ちょっとかじっては止め、を繰り返したければ親のすねをかじらず、自分の金でやるべきです。当然時間は取り戻せません。それを覚悟してやりなさい。