六十の三つ子

 

60歳になると三歳児のように、我が侭になる、こらえ性がなくなることを言っています。

 

還暦というのは、十二支を5回繰り返すと元に戻るという意味です。

 

今の時代、60歳と言えば定年になる歳で、法律が改正され65歳まで定年延長が推奨されていますが、この当時は平均寿命が40歳過でご隠居さんになるので単純には比較できません。

 

ところが、60歳から70歳ぐらいは上場企業でも取締役級が非常に多い年代です。中には80過ぎて代表権のある会長を勤めている人がいます。お元気なのは結構なのですが、こういう人は後輩を育てているのか疑問です。

 

というのは、こういう人の話を聞くと「俺が一番売ってきた」「俺が一番アイディアを出してきた」と過去の栄光にぶら下がっています。気持ちは分かりますよ、自分より優秀なのが来ると、自分の存在感が無くなってしまう恐ろしさは。

 

でも、非上場の会社で100%自分の所有ならばそれも筋が通ります。上場企業は、そうはいきません。「俺が一番売っている」「俺が一番アイディア・・」とおっしゃる社長さんは一歩立ち止まって考えてください。その言葉の裏返しは、いかに部下を育てていないかを自慢しているのに他ならないのです。

 

60歳を過ぎる前に、自分より優秀な部下をどれだけ育てられているか、若い人にとばっちりが行かないように楯になる覚悟があるか、確認しておきたいものです。

 

でないと、我が侭な老人のせいで組織の人、あなたの孫や子の世代を路頭に迷わせることになりますよ。