導入:リハビリの「当たり前」を疑ってみる
​脳性麻痺のお子さんのリハビリ。
バスケットボールのパスがうまくいかないという相談を受けたら、皆さんはどう考えますか?

​「体幹をしっかり固定しよう
​「腕の振り方を修正しよう
​「筋力を鍛えよう

こうした内容を思い浮かべたりします?
でも、今日の私は少し違うアプローチをとってみました。


​違和感の正体:届かせたい「欲」が動きを邪魔する
​実際に彼にパスを投げてもらうと、確かにコントロールを失い、体が崩れてしまいます。
そこで、彼の中に何が起きているのかを一緒に探っていきました。
  1. ​距離感の確認:「相手との距離をイメージしてる?」→「してる」
  2. ​プランの確認:「その距離に対して、どう体を使うか決めてる?」→「……微妙」
  3. 実践:「よし、決めてやってみよう!」
ここで面白い現象が起きます。「うまくコントロールしよう」「あそこまで届けなきゃ」という「結果をだそう!」が先走った瞬間、彼の体は緊張し、バランスを崩して暴投してしまったのです。


​提案:自分を「ボールの軌道」に合わせてあげるだけ
​「体をどう動かすか」を細かく指示するのをやめ、私はこう伝えました。

​「理想のボールの軌道だけイメージして。あとは、自分の体をその軌道に合わせてあげるだけでいいよ

​「自分が投げる」という意識を、「ボールの通り道に体を添わせる」という意識に変えてもらったんです。


​変化:力まないほうが、結果が出る
​この指示で投げた瞬間、彼の体の崩れはスッと抑制されました。
パスは見事に相手のもとへ。

本人が一番気づいたのは、「あ、こんなにも力まなくていいんだ

「もっと頑張らなきゃ」と思っていた動きが、実はスムーズな動きをブロックしていた。「頑張ってコントロールしよう」という意識が、実は一番のブレーキになっていたんですね。


まとめ:
「頑張る」を手放したら、ボールはもっと遠くへ飛んだ。
筋力を鍛えるリハビリも大切ですが、時には「欲」を抑制するだけで、体は本来の力を発揮してくれるようです。


yeah!!