世間とは何か阿部謹也氏の著書『世間とは何か』を読んで日本社会と中世ヨーロッパの歴史との相違に興味深い事実を知った。日本での自己は社会の立場や位置付けを表しており、本来の個人の尊厳は希薄であること。ヨーロッパでは日本と異なり贈答風習はなく、誕生日に個人的に花を贈るなど、個人を重視する社会形成を成したらしい。特に共感するのは、自己表現してはならない日本の社会への警告だ。個人の尊厳を互いに認める関係が、結果的に精神的に住みよい社会を生むと思う。阿部先生はたぐい稀な尊敬すべき人だ。別の著書も読んでみよう。