原稿用紙数枚の短い文章を書く時の思考手順をいくつかパターン化して持っておくのは、無駄な手順が省けて良い。

そこで、
『論文の書き方』(澤田昭夫)
『原稿用紙10枚を書く力』
『気持ちを「言葉にできる」魔法のノート』
『5日間で「自分の考え」をつくる本』
の四冊から自分に合った方法をピックアップして使うためにまとめておこうと思う。


《1》『論文の書き方』(澤田昭夫)
この本から得たのはトピック選びのポイント。

まず重要なのは、
"トピック は「問題の場」ではないということ。「天皇制が問題だ」とか「福祉国家が問題だ」というようなことがよくいわれますが、天皇制も福祉国家もほんとうの問題,トピックではありません。それは「問題の場」つまり、問題ないしトピックという宝石がかくされている鉱床のようなものです。"

"論文のトピックとなるほんとうの問題は、一定の答えを要求するような問でなくてはなりません。それは「問題の場」という鉱床から切り出されてくるものですが、「問題の場」自体ではありません。「天皇制」、「福祉国家」ではトピックになりませんが、「天皇制は民主主義の発展を阻止するか」「福祉国家は国民の真の福祉に寄与するか」ならトピックになります。
論文を書くには、早く「問題の場」を制限し、せばめて適当なトピックき発見することが大切です。"

ということ。

それを理解した上で「なに」、「いかに」、「だれ」、「なぜ」、「比較」、「因果」を意識して要素、問題、トピックを洗いだして自分の扱うトピックを選択する。


《2》『原稿用紙10枚を書く力』
この本から得たのは、キーワードを拾ってキーフレーズへ進化させる、という流れである。

例えば読書感想文の場合、
①一冊の作品から三つ面白かった箇所をあげる。(その面白かった箇所の文はそのまま引用する。)
②引用する文からキーコンセプト、キーワードを導き出す。(なるべく異種なものが良い)
③キーコンセプト、キーワードをキーフレーズ(○○は○○である)にして一行目に持ってくる。
④①で拾った3つの引用文を自分のオリジナル文章でつなぐ。

この思考の流れはテーマだけある場合でも使える。
①頭の中の材料を紙に全て書き出す。
②キーコンセプトを三つ選ぶ。
③キーフレーズをつくる。
④キーコンセプトの説明文を書く。
⑤三つのキーコンセプトの間を文章でつなぐ。

この、どのキーワードを選んだか、又3つの繋げ方がオリジナリティとなる。


《3》『気持ちを「言葉にできる」魔法のノート』
この本からは数行の短い文章であったとしても、素直な自分の中の言葉を引き出す流れを得た。

①テーマを決める
②頭の中に浮かんだ言葉を全て書き出す
③その中から言葉を一つ選ぶ
④それで?と考えて書き出す
⑤本当に?と考えて書き出す
⑥なぜ?と考えて書き出す
⑦③~⑥の言葉や文を見て考えをまとめる


《4》『5日間で「自分の考え」をつくる本』
この本からは考える技を得た。
比較する、比喩の活用、弁証法的思考、現象学的思考、システム思考の五つである。

比較する
・どう違うかを考える
・一つの文章を二つに分解する
・似てないものの共通点を探す

比喩の活用
・イメージを湧き立たせる
・"超一流人の比喩"を拝借する
・"メイキング"に触れる

弁証法的思考(対話的思考)
・あえてアンチテーゼを提示する

現象学的思考
・思い込みを取り払い、その事象自体を見てみる
・レッテルを次々と貼り変える
・アウトプットを前提にすることで、観察の質が変わる
・童心に返って世界というものに新鮮に驚く

システム思考(形態でものごとを見る)
・準備、融通、フィードバック
・全体を俯瞰するクセをつける
・システムを図式化する
・"答え"は関係性の中にある

以上である。
《1》を活かしてトピックを決め、
《2》を活かして全体の伝えたいことを明確にし、構造を決め、
《3》を活かして細部の文章を考える。その際に《4》の思考技術を利用する。