最初に通った時にはもういないと思った。
帰りに農道に入って見たら、大きな鳥が遠くに飛ぶのが見えた。
マガンやろ?
ゆっくりと車で近づくとやはりマガン。
前に見た時の場所から数百メートル移動していた。
マガンは一時狩猟のために大きく減少し、1971年に国の天然記念物に指定された。
1990年頃から急激に数を増やし、国内の飛来数の8割を占める宮城県では北部だけで10万羽にもなるという。
津軽に「ガン風呂」という伝説があるらしい。
ガンは海の向こうから渡ってくるときに枝を1本くわえてくる。
渡りの途中で疲れた時には、その枝を海面に浮かべてそこで休むのだそうだ。
そしてこちらに着くと役目を終えたその枝を浜辺に落とす。
冬が終わりまた海の向こうに戻る時には、来たときに落とした枝をまたくわえていく。
しかし浜辺にはまだ枝が残っている。
村人はその残った枝の分、ガンはこちらで命を落としたのだ、と憐み、
その枝を拾い集めて風呂を焚き、命を落としたガンを供養したのだと言う。
(「日本の鳥百科 サントリー」 というサイトで読み知った内容です)
海に浮かぶのをそれほど苦としないと思われるガンが、枝を浮かべてそれがどれほどの浮力となり助けとなるのか、
「はてな?」と思わぬでもない伝説だけど、物語にはなってる。
子どもの頃切手収集をしていた。
菱川師宣の「見返り美人」とならんで歌川広重の「月に雁」は憧れの切手だった。
「月に雁」はとうとう手にすることができなかったが、「見返り美人」は持ってたかもしれない。
切手のストックブック、久しぶりに開いてみようかな。
おしまい。