本当はさっさと翼を捨てて、鎖を解いたほうが賢いかもしれない。また新しい羽が生えるかもしれないから。ダチョウみたいに走って遠くまで行けるかもしれないから。
でも今はまだ決心がつかないから、ギリギリまで神様には黙っておこう。
先日、友人の結婚式に呼んでもらったので行ってきた。イギリスのロイヤルウェディングと同日なんて粋だよね。彼女とは高校三年間同じクラスで大学も同じ(彼女は現役で自分は浪人だが)。大学時代も卒業してからも、みんなでよく集まっては一緒に飲んだりしている。気のおけない友人の一人だ。そこまで親しい友人の結婚式に参加するというのは初めてだったので、少し緊張した。
結婚式は早稲田教会。大学在学中はそんなところに教会があるなんて気づかなかった。よく大隈庭園で記念撮影してる新郎新婦見かけてたから、あれかと思ってたら違った。それにしても牧師さんの言葉ってなんかいい。なんていうかこう、これから新しい人生が始まるぞっていう感じになる。
なにしろ結婚式素人なので、色々新事実が判明した。ブーケトスって女性だけが参加するものなのね。普通に取ってやろうと意気込んでたら違った。
その後新郎新婦は車でビューンと行ってしまった。たぶん披露宴会場に行ったんだ。自分はその後の二次会まで暇なので、高校の同級生らとランチを食べたあと、礼服姿でちょっとJTBへ。GWに屋久島に行こうとして。でも片道5万とか言われたから「たかーい」と思ってあきらめた。ちなみにGWは結局伊勢神宮と熊野三山をまわることにします。
二次会は新宿伊勢丹の前の店で。二人のこれまでの歩みの動画とか見てたら、なんか自分まで感動してしまう。みんなから祝ってもらえるし、やっぱり結婚って素敵なものなんだな。新郎さんも大学同じで、チョット話したらなんか気が合いそうな感じだったから、ぜひ友達になりたいなーと思う。
結婚おめでとうございます。素敵な家庭を築いてください。
一週間、岩手県の陸前高田市で復興のお手伝いをしてきた。
夜に出発し、翌早朝に到着。身支度を整えてレンタカーにて現場へ出発。しばらくは何の変化もない道を進んでいくが、あるところを境に状況は一変する。街そのものが流されてしまっているのである。道路にもところどころ穴が開いていて、運転に注意が必要だった。
前半の2日間は1階部分が津波の被害を受けた小学校での清掃活動。山の中腹にあるのだが、そこから上の方は震災前となんら変わらない光景が広がる。しかし、そこから下は一面瓦礫の山。車はつぶれ、あるはずのないところに船が転がっている。海岸線ははるか遠くに見え、今立っているところまで津波が来たということは、にわかに信じ難い。
2日後に始業式を控えているということで、体育館、教室、廊下等をきれいにする。水があれば比較的容易な作業なのだが、水道がまだ完全でないため、給水タンクから毎回汲んでこなければならない。蛇口をひねれば水が出るというごく当たり前のことが、どれだけありがたいことだったのかを実感する。作業を終えた翌日の夜、ワンセグを見ていると、その学校で始業式が無事行なわれたというニュースが流れた。やりがいのある仕事だったと思う。
後半の2日間はまた別の小学校に移動しての活動。その学校自体は高台にあり、被害は受けていないのだが、通学路の瓦礫が一部手付かずの状態になっていた。交通量の多い大きな道路の下をトンネルが通っており、そこが瓦礫で埋まっているために、小学生がその危険な道路を横断しなければならない。そこで、トンネルとそこ続く道を通れるようにして欲しいということであった。とはいえ、一見して道路がどこにあるのかさえ定かでない状況。また、自分の身長ほども瓦礫が重なっている。加えて大変だったのは、近くにあった水産加工工場が津波の被害を受け、加工前の魚が流され、腐った状態で大量に散乱し、大変な悪臭を発していたのである。そのような劣悪な環境で、重機などの機械もなく、どこまでできるか不安だった。でも実際には2日間の作業で、ほぼ通行の目処が立つというところまで進められた。みんなで知恵を出し合い、工夫することで、ここまでの成果が出せるのだということを実感した。
現地滞在中はみんなで寝袋で雑魚寝し、アルファ米、カロリーメイト、缶詰、乾パンなどを少しずつ食べた。当然だがこのような経験は今までにない。現場を見た者として、この体験や被災地の状況を周りの人に伝えなければならないと思う。そして微力ながら、今後もなんらかの形で支援をしていきたい。被災地の一日も早い復興を願う。