Bs ♯37若月健矢 | ケチャップ オフィシャルブログ「ケチャップ茶屋」Powered by Ameba

Bs ♯37若月健矢

【感謝の気持ちを一生懸命な自分の姿で】

『僕って、本当に野球が下手くそなんです。よくプロ野球選手になれたなって思うぐらい。』

今までたくさんのプロ野球選手に話を聞かせてもらってきたが、いきなりこう話を切り出されたことはない。しかも、こう話始めたのが、バファローズの次世代の正捕手候補と期待されているだけに、彼がどのような思いでプレーをしているのか、ますます興味深くなってきた。

♯37若月健矢  20歳  キャッチャー
2013年ドラフト3位で埼玉の強豪、花咲徳栄高校から入団。高校時代からプロ注目キャッチャーとして騒がれ、甲子園にも出場。高校日本代表としても活躍した。

2014年のルーキーイヤーはファームで、高卒ルーキーながら、出場機会に恵まれ57試合に出場。一軍出場はなかったものの、落ち着いたプレーっぷりに、ファンの若月への期待がさらに高まった。

プロ2年目の昨年2015年、早くも若月にチャンスが訪れる。5月に一軍登録されると、代走でプロ初出場を果たす。一旦ファームに降格するも、シーズン終盤の9月下旬に再昇格し、初のスタメンマスクを被るなど5試合に出場し、プロ初ヒットも放った。

正捕手争いに名乗りを上げた若月は、秋季キャンプや春季キャンプも一軍に帯同するも、今シーズンも開幕はファームスタートとなったが、4月に早くも一軍から声がかかる。
『正直スタメンマスクを任された時に、僕で大丈夫かなと不安でした。昨年と違って今年は順位に左右される時期でのゲームだったので緊張しました。』
リアルな当時の心境を話してくれた後、若月は4月でのゲームで経験した成果を続けてくれた。
『試合の終盤からマスクを被らせてもらったのも初めての経験でしたし、リリーフのピッチャーをリードできたことも自信になりました。サヨナラのバッテリーエラーもしてしまいましたけど、あれをしっかり止めれていれば、また違っていたんだろうなという悔しさはありますね。』
一軍でのチャンスをしっかり掴みかけている本人の手応えがヒシヒシと若月の言葉から伝わってきた。

『今回の一軍でのゲームで、盗塁を一つ刺せたんです!アウトにした瞬間、前田コーチ(前田大輔ファームバッテリーコーチ)との練習の成果が出たと感動しました。ケチャップさん、正直に話していいですか?』
『是非。』 
『去年スローイングで悩んでいた時期があって、イニング間のセカンド送球だけでも自信ないぐらいだったんです。そんな時の前田コーチとの練習が正直嫌で嫌で。なんでこんなに練習やらされるんだろうって。でも、本当ずっとつきっきりで一緒に練習してもらった甲斐があっての、あのプレーだったなと。前田さんに(盗塁で刺せたことを)報告に行った時の、前田さんの嬉しそうな顔が嬉しかったです。』

一軍での貴重な経験はゲーム中だけにとどまらない。
『勝己さん(♯62山崎勝己選手)のピッチャーとのコミュニケーションの取り方とか凄いんです。コーチからもああいう姿勢は見習えよって言われますが、ピッチャーと一緒にアップしたり、ピッチャーの話を聞いて色々と感じている姿は勉強になります。ピッチャーからも信頼されているのがよくわかります。』

『ファームでも俊雄さん(♯45斎藤俊雄選手)がゲーム前に相手打線のアドバイスをくれたり、試合中も声かけてくれたり、試合後もリードについての相談にのってくださったり、本当かわいがってもらって、凄い勉強になっています。』

同じキャッチャーの先輩からも、色々なことを吸収している若月選手。彼の言葉からは、自分がお世話になっている人達への《感謝》の言葉が尽きない。
『プロに入って色々な経験を積ませてもらって、本当感謝してます。一キャッチャーとして、一生懸命頑張る姿を見せることで、あいつでも頑張れてるんだから、自分もやれるんだと思ってもらいたいです。』
どこまでも謙虚な発言に、こちらが少し驚いてしまうほど。

現在は再昇格を目指し、ファームで汗を流す若月選手。
『(一軍の)ホークス戦で、足でかき乱されてしまって、本当悔しかったんです。もっと落ち着いてプレーできる勝てるキャッチャーになりたいです!守備を完璧にして、いつ呼ばれてもいいように、食らいついていきたいです!』

『ケチャップさん、コラム書いてくださって、ありがとうございます。』
『いやいや、こちらこそ色々お話聞かせてもらって、ありがとうございます。』
『僕口下手なんで上手く伝えられないんですけど、このコラムを親とか昔一緒に野球やってた友達とかにも読んでもらいたいんです。あいつも頑張ってるんだなって思ってもらえたら嬉しいです。』
自分が一生懸命頑張ることが、色々な方々に元気を届けられると信じている、プロ野球選手としての使命・責任感をしっかり理解している若月選手。
彼の思いを聞き、今後ますます彼から目が離せません。是非ご注目ください!