ワタシが『夜に咲く華』などと言えば、誰しも繁華街に咲く麗しい華々を想像するのだろう。
しかし、ここのところとどまることを知らない猛暑はワタシの安閑と出来る休日を確実に脅かしている。
ガリ○リ君なぞ・・・コマーシャルを入れながらの品薄などと有り得ない現実で、無実の関係者を窮地に追い込んでいる。
先週、癌で逝ってしまったセンパイの一周忌の飲み会で、調子こいて『お~、花火かぁ・・・久しぶりだなぁ。んじゃ、いっちょ皆で行きますか!?』などと安請け合い的に参加を表明してしまったのだ。
商品の入出荷の確認を終えてそそくさと東京のはずれ、埼玉県のほんの手前まで出かける。
浴衣姿が電車の中に増えてくる。
それはそれで、久々の花火に向けての臨場感を盛り上げてゆく。
会場のあえう駅のひとつ前で下車する。
一人だけ遅れたので皆は先に行っている。
ひとつ前の駅なのに駅前はごった返している。
携帯も不通だ。
とりあえずブラブラ花火会場に向かって歩く。
こういう時は何故か迷わない。
なんとなく合流できるものなのだ。
案の定、10分も歩かないうちに電話が繋がる。
『土手に突き当たるから、そこを登って左に来て。16番のあたりにいるから。』
『うん。だらだら歩いていくから見つけてくれよ。』
5分もしないうちに合流。
暮れ行く町並みを涼しい風に吹かれながら眺める。
川縁の風は優しく涼しい。
冷えたビールが出てくる。
さすがに準備万全だ。
花火を見に来るのは数年ぶりだ。
隅田川は江戸情緒に満ちて華やかさもあるが、ここのちょっと垢抜けない雰囲気は
ワタシに似合っているだろう。
やたらと長い議員さんの挨拶に土手のあちらこちらからブーイングが起こる。
しかし、その声も花火が始まれば歓声に変わる。
2日ほど前から夜の空気の温度が・・・匂いが変わった。
昼間どれほど暑くてももう夏は終わってゆくのだ。
そう思うと少し寂しい。


