貴布禰神社(延命寺) | ご近所の神社訪問記

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近場の神社や、気になる神社の紹介です。
神社のいわれ、神様やそこに住んでいた昔の人などに思いを馳せてみます。たまに岩や石のことも紹介します。

貴布禰(きふね)神社


所在地

鳥取県八頭郡八頭町延命寺286


祭神

高おかみ神命

相殿は高皇産神、神皇霊神


ご近所の神社訪問記-貴布禰1
木漏れ日ゆれる、貴布禰神社。


ご近所の神社訪問記-貴布禰2
石段の突き当たりは神楽殿の後側?? 神様の為?



ひと言
随分暖かくなって、暑いくらいですね。ついこの前まで被災地には雪が降っていたと思っていたのに。
被災地より遠く離れていると、記憶が遠ざかっていくのが早く感じられるようです。しかし忘れた頃に災害はまた来ます。今度も東北地方とは限りませんので、どこの人も、十分な注意が必要です。

この貴布禰神社は『八頭郡誌』によると、竹内家の先祖が愛宕郡鞍馬から勧請したということです。個人の社とは考えづらいので、勧請は村人の総意で代表が竹内さんであったと思います。
あるいは違うのかも知れませんが、とりあえずそうだとして、この村の人は「高おかみの神」にご縁の皆さんということが言えます。数ある神社の中で選ばれたっていうのは、そういうことでしょう。

貴布禰神社は因幡にはあまりなく、佐治町栃原の松原西方字ミヤウジにもう一つあります。あとは河原町曳田土居(売沼神社敷地内?)にあったそうですが、売沼神社に合祀されました。八上姫で有名な売沼神社は、以前は違う場所にあったので、貴布禰神社が最初からそこにある神社だったかも知れません。
「おかみ」は漢字で書くと雨+ロ+ロ+ロ+龍です。水の神様のようですね。ロは玉と考えてイメージすると、なんかかっこいいです。
しかし、とってつけたような感じもします。

延命寺は道場村と呼ばれていたそうです。昔は、お寺の道場は人々の身近にあったのだと思います。人の生き死にも、今よりずっと日常に深く入り込んでいたことでしょう。お坊さんとそこに集う人は強い絆で結ばれていたと思います。

いつの間にか日本のお坊さんは、生計をたてる職業になってしまいました。世襲制になったのが、そうさせたかも知れません。またお寺を繁栄させるには維持費がかかりますが、それも悩みの種だと思います。大きな建物、敷地を持つところほど、悩みも大きそうです。

結婚して、子どもが生まれると、自分の財産、地位など継がせたくなるのだと思います。愛している(と思っている)者の為に、欲が出て心が曇ってしまいます。なのでラフーラ(邪魔者)と呼んだりします。

本当に愛している(と思っている)ならば、家族には何も残さないことが一番です。よけいな財産は、最後は苦しみに変わります。