【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第83回です。
佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。
【書き下し文】
『分(ぶん)を知り、然(しか)る後(のち)に足(た)るを知る。』
《 言志録 42 》
【語義】
『分(ぶん)』… 自分と他人とを分かつ身分であり、分限。
【訳文】
「自分の身分を知れば、その望外のことは望めず、また自分の天分を自覚すれば、現状で満足することを知る。」
参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》
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足るを知ることについては、以前からもお話ししていますが、この「足るを知る」前提として、自分の身分を知り、天分を自覚するとあります。
これは、俗っぽい言い方になりますが、身の程を知るということではないでしょうか。
身の程を知るという言葉のニュアンスからは、自分の程度をわきまえて慎めよと受け止めてしまいそうです。
身の程を知るというのは、つまるところ “自分を知る” ということだと思います。
この自分を知るために、まず自分という存在を感じてみましょう。
今の自分で十分ありがたい、自分は幸せな存在だと感じてみるのです。
もし不平不満ばかりを言っているとしたら、そんな自分に対し「身の程を知れ」と喝を入れてやってください。
自分は十分幸せでありがたい存在なのだと信じてください。
これは自己肯定感や自己充足感につながることでもあります。
このことは、自分という存在を、自分の豊かさを実感することでもあります。
足るを知ることは、自己肯定感や自己充足感に浸り、そこから自分の潜在的なパワーが発揮されるというわけです。
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我が分(ぶん)を
知って感謝の
足(た)るを知る
だから自分は
幸せなんだ
感じよう
自分自身を
認めよう
自分自身が
豊かなことを
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自分自身を感じることが
足るを知るということだ
分を知ることが
足るを知ることの
前提なんです
「自(みずか)ら分」を知る
そんな自分が
足るを知ると
いうわけです
本日も
ご覧いただき
ありがとう
ございます
【R050214】