【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第81回です。
佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。
【書き下し文】
『信(しん)を人に取ること難(かた)し。人は口を信(しん)ぜずして躬(み)を信じ、躬(み)を信ぜずして心を信ず。是(これ)を以(もつ)て難(かた)し。』
《 言志録 148 》
【訳文】
「人から信用を得ることは難しい。いくら口でうまいことを言っても、人は言葉を信用しないで、その人の行いを信用する。
いや、行いを信用せずに、心を信ずるものだ。その心を人に示すことは難しいので、信用を人に得ることは難しいことなのだ。」
参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》
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口では何を言っても口先だけのものであれば、その言葉だけで人の信用を得ることは難しいです。
この「言葉」もさることながら、その人の「行い」がさらに大切です。
そして、なんといっても言葉や行いより「心」が肝心です。
しかし、言葉や行いは(外から見えるので)分かりやすいものですが、心は見ることはできません。
したがって、心を人に示すことは難しく、人の信用を得ることは難しいのです。
心の中は見えなくても、心遣いからはある程度は分かりますし、思いは分からなくても、思いやりという形で相手に伝わります。
その行動や言動が、すなわち、その人の心をあらわしているというわけです。
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信用は
言葉だけでは
得られない
言葉が示す
その人の行い
信用は
行いからも
分からない
行いではかる
その人の心
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他人の心は見えないが
自分の心自体も
分かっていないものだ
本日も
ご覧いただき
ありがとう
ございます
【R050207】