彼の 口癖は

 

 僕が灯台の灯りとなって 遠くを照らすから

 

  貴女は足元だけを しっかり照らせば良い

 

   何故 私は足元なの・・・

 

    貴女は堅実だし 足元が暗いと転ぶでしょう

 

   足元が安全である事が 一番大切なんだよ 

 

  そうする事で 僕は安心して遠くを照らす事ができ

 

 方向を示したり 守ること出来るんだよ

 

そんな会話を していたのに 

 

 私は 足元さえ見えなくなり もがいている

 

  自分の運命に 彼が一番 苦しんでいるはず

 

   守って来た 灯台の灯りは 細く弱っている

 

    それが 判っているから

 

   足元だけは しっかり照らそうと

 

  奮い立たせようとするけれど

 

 私の思考は 停止状態なのです 

 

今にも 灯台は

 

 足元から 崩れそうになっている