私が 彼の余命を知ったのは
暑い夏も終わりに 近づいてた日でした
春頃から 体調が思わしくないと
町にある診療所を受診
検査の結果を聞くと言うので
私も一緒に 診療所に行きました
「総合病院に紹介状を書きます」
医者からそう言われ「お願いします」と
頭を下げ 診察室から彼が出た後
「先生 大丈夫でしょうか?」医者に聞くと
「余命は 3ヶ月かもしれませんね」
小さな声で呟くように おっしゃった
「エ~~そんな・・・」言葉を失いました
彼は 待合室にいる
余り時間を かける分けにはいかない
「私は 彼にどう接したら良いですか?」と
尋ねるのが精一杯でした
「今までと変わりなく 接する事です」
医者は静かに そう答えたのです
事実を 彼には言えないまま
「大丈夫よ 次は私も一緒に行くから・・・」
そう話かけるのが 精一杯でした