天才漫才師 豪快人生の真実スペシャル

6日に放送された日本テレビ系バラエティ番組『ザ!世界仰天ニュース』

(毎週火曜21:00~)では、漫才師・横山やすしの伝説に迫る。



西川きよしとのコンビ「やすしきよし」は、テンポの良い漫才で結成1年足らずで上方漫才新人賞を受賞。全盛期には漫才タイトルを総なめにした。その一方で、やすしは酒を飲んでテレビに出演、ボートで劇場まで道頓堀を移動するなど、はちゃめちゃな振る舞いで人々を驚かせた。さらに、テレビでの自由奔放な言動で番組を降板、飲酒運転で2年以上も謹慎など、数々の事件やトラブルを繰り返した。



今もなお、芸人たちから憧れられる存在で、誰にも媚びず、誰よりも芸人であり続けようとしたやすしの生き様を、当時の貴重なVTRを交えて紹介する。また、やすしと親交のあった林家木久扇、憧れていたというヒロミや霜降り明星・せいやのコメントも登場する。
スタジオには、相方・西川きよしが登場。今もなお、やすしの存在が語り継がれることについて、「幸せやね~。亡くなって何十年も経つのに」と感慨深げだ。また、VTRで当時の様子を振り返った西川は「いや~ビックリしました! あの人と漫才ずっとやってたかと思うと、鳥肌になった(笑)」と笑いを誘う。



中居正広から、一緒にやっていて大変だった思い出を聞かれた西川は、「ぱーんと浮かぶのは京都ですね」と即答した。その日は京都で複数のステージがあったが、西川によると「1回目のステージ終わって2回目までに、やすしさんが酒を飲みに行ったんですよ。2回目のステージが、舌が回らなくてボロボロ」と、酔ったやすしさんのせいで漫才は失敗に終わったという。

帰る道すがら、ジワジワと怒りをため込んでいた西川は、交番の前で堪忍袋の緒が切れた。「交番の前でバーン!と手が出たんですよ。2人で殴り合いして、やすしさんもメガネがバーンと(外して)。メガネしている人ってメガネ外すの早いですねえ」。ユーモアをまじえながら、相方との殴り合いの大ゲンカを振り返った。その末に「コンビ別れや!」と、双方合意でコンビ解散を決めたという。



2人は翌朝、解散を報告しに所属事務所へ。社長は「お前ら2人が考えたんやったら、分かった。コンビ別れせえ」と、条件付きで解散を認めてくれたという。その条件とは、翌年4月までびっしり埋まっているスケジュールをすべて消化すること。西川は「“会社の信用問題やから、この仕事はこなしてから辞めてくれ”って言われて。何カ月もやる間に仲良うなってしまったんですよ」と、結局はコンビ仲は修復し、解散には至らなかったことを打ち明けていた。



ゲストの芸人からは、やすしの伝説的なエピソードについて質問が。銀シャリ・鰻和弘が「映像に残ってない“ド下ネタ漫才”があるらしいんですよ」と切り出すと、西川が「酔ってる人でも大爆笑になるネタを作ろうと思って、作ったんや」と明かし、一同仰天。錦鯉・長谷川雅紀からは「あくびしたパイロットを怒鳴りつけた」、オズワルド・畠中悠からは「借金取りが客席に座っていた」などのエピソードについて質問が飛び出し、西川が真相を語る。



ゲストの芸人たちも「やすしきよし」を熱弁。ミキ・昴生は「漫才師の血が流れてないと絶対無理なこと。マネできひん」という“やすきよ漫才”のテンポについてトーク。「映像を見て漫才をノートに書いた」という亜生は、書き起こして気づいたすごさについて語る。オズワルド・伊藤俊介は、関西の漫才との違いを含めて「関東の人間には不可能な漫才ですね」と話す。



漫才コンビ「横山やすし・西川きよし」として順風満帆だった1970年、車を運転中にタクシーと接触したやすしさんは、運転手を殴るという暴挙に出る。そのとき、無免許で飲酒運転だったことも発覚した。

結果、懲役3ヵ月、執行猶予2年。番組はすべて降板し、2年以上の謹慎に。73年、やすきよは2年4ヵ月ぶりにテレビに復帰。発言はさらに自由度を増したものの、そのたびに人気は高まっていく。



もともとボートレーサーに憧れ、先の謹慎中にボートレースチームを設立した、やすしさん。ある時は道頓堀にボートを走らせ、仕事場の劇場まで通ったこともあったそう。またボートレースに出たいと、出演予定の番組をドタキャン。レースで優勝してしまい、ズル休みがバレてしまったこともあった。



さらに、既婚の身でありながら愛人が何度も見つかったり、最後は笑福亭鶴瓶が、楽屋にやすしが愛人を連れて来たエピソードの真偽を質問した。西川はその現場にいたといい、状況を説明した。愛人連れのやすしの楽屋に、子供を連れた妻がやって来て、まさかの鉢合わせをしてしまったという。


ところが、やすしさんは妻に「おう、どないしたんや?」などと平静を装いつつ、「おい、西川さんのお客さんや。あいさつせんかい!」と、その愛人を西川の知人であるかのように紹介。西川は「おいおい、待てって!結果、わしかい!」と当時の慌てぶりを再現し、笑わせていた。

 

 

番組に遅刻ギリギリで到着するようになったり、生放送中に酒を飲んで暴言を繰り返すなど、規格外の行動が目立ち始めたある日、不適切発言を注意されて番組をすっぽかすと、これが原因で番組を降板させられた。

88年、息子の一八が事件を起こし逮捕されると、責任を取って謹慎したやすしさん。だが謹慎が明けた直後、今度はやすしさんが飲酒運転による人身事故を起こした。これがキッカケで吉本を解雇され、やすきよとしての活動ができなくなった。



96年、51歳だったやすしさんは、アルコールの取り過ぎによる肝硬変で死去。その死を惜しみ、最後の別れに集まった人の数は1万人を超えたと紹介されていた。ネットでは「最期の破滅型芸人」「昭和時代凄い…」「後にも先にもこんな人いないよ ホントに伝説の男」といった声が寄せられている。

 



 ★ やすきよ漫才 ベスト11

1.『一方通行』

 

2.『男の中の男』

 

3.『ああ高校野球』

 

4.『タクシー』

 

5.『うちの女房』

 

6.『同級生』

 

7.『わが子の運動会』

 

8.『コンビ誕生秘話』

 

9.『ピッポッパッで…119番』

 

10.『やすきよ漫才 復活宣言』

 

11.『オレはやすしだ』

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