「これが山だと、覚悟していたよ」

「僕からやよいちゃんが離れていくかも

   しれない、と」本田さんはそう言った。


本田さんを知っている人なら、

これがどういうことなのか、分かると思う。



自分の感情に意識を向けて!!と、

いつもうるさいくらいに言われる。


自分の感情に気づくことが自分を知ること、

自分の才能を知ることに、繋がるから。



私はその日、めちゃくちゃ怒っていた。


でも自分が怒っていることに気づいてない。

本田さんに言われるまで、気づかなかった。

いや、言われても気づかなかった。


「怒りの感情を、僕にぶつけないでよ」

「後で、このセッションの動画を見てね」


ひとりになってから、

めちゃくちゃ怒っていることに気づいた。


その私が怒っている動画も見たけど、

めちゃくちゃ怒っているのが分かった。


そこからが、大変だった。。

大変どころではない!!


おそらく、人生で初めてなのでは?

と思うくらいの、怒りの感情が爆発した。



これは後で聞いたこと。


私が一番触れられたくないポイント、

パンドラの箱を開けたそうだ。


私がそれと向き合うために、

タイミングを見て、本田さんはそうした。



怒りの奥にあるのは悲しみだった。


どれだけ頑張れば、幸せになれるの?

なんで、ずっとパートナーが出来ない?

なんで、ずっとひとりぼっちなの?

こんなはずじゃなかった。。



他人からしたら、そんなこと??って

思うかもしれないけど、、

私にとっては、ものすごく悲しいことで。


厳密に言うと、この悲しんでいる私とは、

私の中にいる色んな「私」の1人のこと。


ひとり部屋の中で、

めちゃくちゃ感情的に悲しんだ。

悲しみにひたひたになって、泣いた。




しばらくすると、

悲しい感情から、また怒りへと変わった。

ていうか、悲しみに怒りが加わったよう。


その怒りの感情が、段々と、

強烈に、激しく、沸き上がってきた。


この怒りは、明らかに、

本田さんへ向けた怒りだった。


「こんなに頑張って、頑張って、、」

「死ぬほど頑張って、この現実??」

「ひどい‼️ふざけんなよ‼️‼️」



その後も怒りは、ますます膨らみ続け、

もはや、何に対しての怒りなのか、

誰に対しての怒りなのか分からないほど、

強烈で、恐ろしい、エネルギーを感じた。


この負の感情を、どうにかしたくて、

別の”私”を意識の中で強く、存在させて、

この怒っている人と対話しようとするも、

手には負えない状態だった。



私はもうあきらめた。。

どうすることもできないから。


ネガティヴな感情をどうにかしたい!!

と、いつも思っていたけど。。


どうにかすることをあきらめて、

この強烈なネガティヴな感情を、

ただ、ただ、存在させて、、感じた。


この時、私は初めて、ネガティヴな感情を

存在させたように思う。



本田さんはいつも言う。

ネガティヴを存在させて、と。


逆が同時に存在するのだから、

ネガティヴを消したら、

その逆のポジティブも消えてしまう。


全てが、消えてしまうから。




本田さんに「自分と向き合う」ことを

教えてもらっている。


自分と対峙する。

感情と対峙する。


このネガティヴな感情と向き合ってから、

「向き合う」とは「対峙する」ことだな、

と、感じている。


対峙の意味を辞書で調べて、

なお、そうだな、と思った。