ああ、ホント、女ってコワっ。 | グローバルに波乱万丈




で...


友達のお母さんにしても、私にしても、いい大人ですからね。

ギクシャクした空気には気がつかないふりをし、

お母さんは、オーストリアに到着した私と主人を笑顔で大歓迎し、もてなしてくれましたし、





私達も、滞在している彼女の息子である友達の家から、お母さんの家は五分もしないところなので、

ちょくちょく顔を出しました。




ある日の訪問で、お母さん、愚痴り始めたんですよ。

同じ街に住んでいるのに、孫達が寄ってくれないって。


彼女の息子達二人とも離婚してますから、孫達は母親達と住んでいて、

今は、ティーンになった孫達は、ガールフレンドやボーイフレンドと住んでるんです。


お母さんは元嫁達をものすごく嫌い、しょっちゅう文句を言っているので、

孫達にしたら、自分達の母親に対するお祖母ちゃんのそういう気持ちが感じられ、

お祖母ちゃんちは居心地が悪いのかなぁ、って、

私と主人、陰であれこれ推測しては勝手なことを言ってるんですけどね。



なにやら、お母さん、数週間前にパスタ機で手作りラザーニア・パスタを作り、

皆を、“とっても美味しい” (←お母さん曰く) ラザーニア・ディナーに招待したんだそうですが、

15人来るはずだったのに、結局来たのは5人だったんですって。 


ですから、私のお寿司ディナーに18人来ると聞いたお母さん、

「見てなさい。」って、鼻で笑っていたんです。

「え? サミー (16歳の反抗期中の孫息子) も来るって? あの子が来るわけないわよ。」 って。




お寿司ディナーの日、

お昼過ぎから、主人と友達は近くのバーに飲みに行き、





私、一人で18人分のお寿司&天ぷらの下準備をしたいたんですが、

炊飯器に頼り切ってきた私が鍋で炊くご飯は、底は柔らかいのに、上部は固く、

鍋を替えたり、水を足したり、パニック状態になっている時に、

お母さんが手伝いに来て...




体の調子が悪く、いらいら気味のお父さんの世話の、うっぷんの八つ当たりだったようなんですが、


お母さん、やって来るなり、

「何これ? 台所、めちゃめちゃじゃない!」 と、バタバタと掃除を始めたんです。


いつもなら、私、「ほんと、めちゃめちゃですね。 あははは。」 と対応していたでしょうが、 

パニック状態でしたから、カチンっと来て、
  
 「私、一人でこの二時間、18人分のお寿司の用意をしているんです。

  これだけの料理をしながら、同時に片付けはできません。」

反論したんです。


そしたら、

 「じゃあ、頭かっら、お寿司ディナーなんてしなければいいじゃない。」

と言うんで、


 「私、泊まらせてもらってお世話になるんだから、感謝の気持ちを示すため、

  せめて皆が大好きなお寿司を作ろうと、アメリカからお米も酢も海苔も材料全て持ってきたんです。

  皆の喜ぶ顔が見たいんです。」

きっぱり言ったんです。


さすがに黙ってましたよ。



手伝い、何をすればいいかと聞くので、

一番疲れる天ぷら揚げをしてもらいました。 (意地悪。)


でも、その時も、料理上手と自負するお母さんは、

塩を降っていた海老の水分、拭き取らないと危険だと言い張るんです。

普段なら、「はい。 そうですね。」 と言う通りにするだけど、

「どうせ、液状の衣をつけて揚げるんだから、少々の水分は大丈夫です。」 と言い返し、

それでも、どうのこうのと指図してくるので、

「私、何年も天ぷら作ってきてるんですから、よくわかってます。」 と言いましたよ。




今振り返れば、自分でもあの時の自分のこと、コワっと思うんですが、

でも、あれは元義母が言っていた “STAND UP FOR MYSELF” (自己表示をする) ということで、

よかったんだと思うんです。


私、今まで何も言わなかったから、八つ当たりの対象になっていたんだと思うんですよ。



人間関係は、気をつけて、うまくバランスをとらないと、

支配する側と支配される側、イジメる側とイジメられる側、パワーをふるう側とふられる側、

エネルギーを吸い取る側と吸い取られる側...

気が付かぬうち、どちら側にもなっている可能性がありますからね。

夫婦関係、親子関係もそうですよね。



お母さん、反省したのかな。

その後、とてもよくしてくれ、最後には、たくさんオーストリアのお土産をプレゼントしてくれました。

これからはきっと、バランスのとれた関係になれるような気がします。





ディナーですが、結局15人、

反抗期中のサミーを含め、お母さんの孫達全員、お寿司を食べに来てくれました。





実は、コワっな女、もう一人いまして、

お寿司ディナーの場で、わざと火に油を注いだ人がいるんです。


彼女のついては、また次回にでも。