“にほおも“:見知らぬ人達 PART 1 | グローバルに波乱万丈





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...とわけで、今回の日本ツアー、主人やティーン達はそれぞれ楽しんだのですが、

引率者として頭がいっぱいだった私は、楽しいとか、キレイとか、美味しいとかいう感覚がマヒ状態。


でも、そんな中、私がエンジョイしたのは日本の人達との接触でした。




日本人と一人もつき合わず、日本語を全く喋らない生活をする私は、日本人と見かけると嬉しくなります。


でも、ディズニーでハネムーンと思われる観光客カップルや、

アジア食品屋さんで、日本人っぽい服装やカートの中のここでは高価な納豆から駐在妻と判断できる女性に、

「日本人の方ですかぁ?」 と声をかけては、

「はあ。」 と、“だからどうした?” みたいにシラっとされた経験が何度かある私は、


     詳しくはコチラ → 『日本観光客 ヾ(▼ヘ▼;)』


日本人に声をかけることがトラウマ化していたのですが、 (まぁ、そんな、大げさな...)




日本着二日目にして、

昔フロリダに取材中に知り合いになったNHKのアナウンサーさんが、ホテルに送ってくださっていた指定席二枚を、

見知らぬ人に声をかけ、賑やかな応援団外野席に替えるという、いきなり過酷なミッションを課されたのです。


たどたどしい日本語で、怪しまられないにはなんと話しかけたらよいものか...


しかし、横浜から広島着後、試合開始時間まで数時間しかなく、もじもじしている場合ではありませんでした。

ホテルにチェックインし、主人やティーン達を休ませ、私はひとりホテルを飛び出し、駆け足で球場へ。


飛び出したのはいいものの新球場への行き方がわからず、早々に道端で人に声をかけ、道を訊く羽目になったのです。


信号待ち中の40代の男性に尋ねると、

「あ、僕、今からホテルに戻るんですが、同じ方向ですから...」

と一緒に歩いていくことを提案されました。  愛知から出張中の方でした。



見知らぬその方とお喋りしながら歩いた数分ほどで、

日本の人達に対して構えていたようなものが、消えていったような気がします。




その方とお別れをし、「あの、すみません。 決して怪しい者じゃあないんです。」 と怪しいことを言いながら、

球場に向かう人達に声をかけ、事情を説明しました。


5、6組、どの方達も、すでにビール付きの特別チケットを持ってられるとか、人数が二名以上だとかで、

「ごめんなさいねー。」 と、“どうにかしてあげれたらいいんだけど...” という様子でした。



最後に、「いいですよ。」 と言って頂いた50代くらいのご夫婦も、

その一枚が4000円の指定席二枚を引き取り、8000円分の外野のチケット四枚を買おうとしてくださり、

販売窓口の前で慌てて、「そんなっ、申し訳ない!」 と、財布にあった1000円札三枚を無理やりお渡しました。



冷たくあしらわれることを覚悟していただけに、

なんとも気持ちのいい、“うわ、日本人って優しいじゃん”な経験となったのでした。


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それで気を良くした私は、その後は、道や降りる駅が確かじゃない時は、誰かれ構わず声かけまくりでした。 

日本滞在二週間で、100人以上の見知らぬ人に声をかけたに違いありません。


女性だろうが男性だろうが、若者だろうが老人だろうが、奥様タイプ主婦だろうがミュージシャンタイプ学生さんだろうが、

一人も私を冷たくあしらった人はいず、

私が一人だろうが、外国人の連中と一緒だろうが、親切に対応してくださいました。


JR難波で、戎橋の行き方を二十代のカップルに訊いた時も、

食べログで見つけたキシ麺屋さんがある名古屋駅の地下街を、ファッション雑誌そのままな女の子達に訊いた時も、

「そっち方面に行くところですから...」 と、一緒に歩いてくれました。


有楽町駅の前のブティックの方は、消せるボールペンが買えるお店を訊くと、

わざわざ通りまで出て、角まで歩き、LOFTを教えてくださいました。




楽しい会話をしてくださった方達も、たくさんいらっしゃいました。


京都の二条城に向かうバスの中で、可愛らしい修学旅行の小学生の5人グループに、

「どこに行くとか、どの番号のバスに乗るとか、自分らで調べて決めるん?」 などと話しかけてると、

近くにいた年配のご婦人が、「ん? 先生ですか?」 と私に尋ねられたので、

「いえ、単なるバスに乗ってる馴れ馴れしいオバサンです。」 と答え、会話が始まり、お孫さんの話をされたので、

「え? お孫さんがいらっしゃるんですか? なんとお若いお祖母さん!」 と調子のいいことを言うと、

「若くなんてないのよー。 もう73歳。 私の顔、しわしわ。」

「へー、そんなお年には絶対見えない。 実は妖怪かなんかじゃあないんですか?」 などとやり取りが続きました。

“処女の血のお風呂にでも入ってらっしゃるんでは?” と言うのはさすがに止めておきましたが。



名古屋から東京に向かう新幹線から、富士山を見たくて見たくてしょうがなく、

トイレの近くの窓から外を眺めてられた老人に、「もう富士山は通り過ぎましたか?」 と尋ねたのがきっかけで、

戦後のこと、お仕事の農薬研究のことなど、20分くらいいろんな興味深い話を聞かせて頂きました。

富士山のこと、すっかり忘れてしまいましたが。




主人が撮った写真の中に、そんな日本での私らしい写真がありました。


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京都の伏見のお稲荷さんで、田植え祭りが始まるのを待っていた時のことでした。



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フロリダでは見ることがない、キレイな色したシバ・ドック、柴犬を発見!

動物好きの私ですから、どうしてもナデナデしたく、じりじりと近づいて行ったのです。



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「撫でてもいいですか?」 と飼い主さんに許可を得て、ナデナデさせてもらっているうち、

物静かそうなジェントルマンっぽい飼い主さんも、腰を下げて、いろいろお話をしてくださいました。


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たくさんある写真の中、親切な日本の人達の多くとの接触、ふれあいを思い出させ、にんまり微笑ませる、

今回の私の日本ツアーの象徴のような、お気に入りの一枚なのです。