複雑な気持ち...
先週末は、二十三回目の長男の誕生日でした。
一回目の誕生日は、植物人間状態の前夫のことで悲しみに浸り、義理の家族とのことで苦しんでいたので、
長男の最初の誕生日も記憶にもないほどです。
二回目の誕生日は、未亡人となった私は何処に行けばいいのか、どう暮らしていけばいいのかわからず途方に暮れ、
息子を連れて、アメリカから日本、ヨーロッパをさ迷っていた最中でした。
ちゃんと誕生日を祝ってあげれる安定した生活が焦がれた私は、
その後に辿り着いた幸せを、毎年確かめるような気持ちで、息子達の誕生日を祝ってきたような気がします。
長男は、この十二月に大学院を卒業し、直行の飛行機でも5時間以上かかる西海岸に就職となります。
誕生日を祝ってやれるのは、今回が最後かも知れません。
ちょうどシーズンのフロリダ苺で、ストロベリーのバースディケーキを焼いてやれるのも、最後かも知れません。
金曜日の夜は、友達数十人とお祝いをしました。
ザッハトルテのケーキの23本のキャンドル、
吹き消すところを写真撮り損ねてしまい、再現してくれている息子を見て、
イラン人とパキスタン人のミックスの友達が笑いながら、
「おんなじ、おんなじ! 僕のお母さんも、毎年毎年ほっぺたを膨らましてる同じ写真を撮るんだよ。」
どの国の母親も、ケーキを吹き消す子供の顔を、同じように複雑な気持ちで写真に収めるのでしょう。
土曜の夜は、南フロリダから駆けつけてくれた五歳の時からの親友と、7年目になるガールフレンドと、
家族だけでお祝いしました。
最後になるだろう、ストロベリーケーキのキャンドルを吹き消す長男の顔を、
複雑な気持ちで写真に収めたのでした。
HAPPY BIRTHDAY,MY SON.