私のトラウマ乗り越え対策 | グローバルに波乱万丈





もう15年くらい前のものですが、

『3RD ROCK FROM THE SUN』 という大好きだったコメディ・ドラマがあります。


それに出てた子役のジョセフ・ゴードン-リベット、『インセプション』 ですごくカッコよく、

人気が出て、たくさん映画に出演してて、私、子供の頃を知ってる近所のおばちゃん的に、喜んでいます。 


そんなことはいいとして...




そのコメディのあるシーンで、地球人のフリをしている宇宙人のオトボケの女性キャラクターが、

「私は、父親も母親も会ったことがない。 誰なのかすら知らない。」 と、地球人の人達に話すんです。 

親とかなしで、別の方法で創りだされる星の宇宙人ですから。


それを聞いた地球人の人達は同情し、彼女を気の毒がるのですが、すると彼女は、

「これってもしかして、私にはアル中にも肥満にもなる権利があるってことね! やった!」

と喜ぶんです。


アメリカって、何でもトラウマにして、自分の問題点の理由にする人が多いですから。


(ちなみに、“トラウマ” の英語での発音は “チョラマ” です。 どうでもいいことですが。)




トラウマ自慢するつもりはないのですが、 


父親の給料が少ないから、うちは貧乏だと、物心ついた時から聞かされて育った私は、

トラウマで、「大学なんか、行きたくもないわ。」 とツッパリをし、お金のかかる大学進学はしませんでした。



私より成績が悪いクラスメートの大学行きが決まり始め、

「高校卒業できて大学行けるのも、英語や生物のテストの答え、ヤヤがいつも回してくれたからよ。 ありがとね。」

などと感謝され、複雑な、寂しい、悔しい気持ちでした。



アメリカの大学の分子生物学を専攻し、 (自慢みたいになりますが、)  ほとんどのクラスでAを取り、

数学の教授に、

「ヤヤのテストの答えを、他のテストの採点に使うのよ。」 とクラスで言われ、


子供のために停学することの報告をし行った化学の教授からは、

「子育てをしながらでも、いつもクラスでトップだった貴女は、何にだってなれることを証明したわ。 

専業主婦しか出来ないからではなく、貴女のチョイスで専業主婦になるよ。」 

と言ってもらい、


ずっと抱えてきた、大学に行けなかった屈辱みたいなものが、すーと消えていきました。


(やっぱり自慢ですかね。 ごめんなさい。)




でも、トラウマからの貧乏性は重度で、

息子達や主人のためならぽーんとお金が使えるのに、自分のためはできません。


どうしてもメニューで一番安いものを選んでしまう自分がイヤで、レストランに行くのが億劫です。


そんな私に、主人は呪文のように、

“It’s OK. It’s OK. You deserve it.” (いいんだよ。 いいんだよ。 それだけの価値がある君なんだから。)

と言ってくれ、自分にお金を使ってもいいんだと、自分に言い聞かせているところです。




他のトラウマは、反面教師とし、息子達にとっていい母親であるためのエネルギーに変えてきました。  

かなり効果がありました。 




アメリカ人のように、トラウマを言い訳にアル中や肥満にはなりたくありませんから。 




ただ...

未だに他の夫婦の不仲の空気には、異常に敏感で、苦しくなります。


たまに日本の実家に帰り、相変わらず、飽きもせず、

母親が待ってましたかのように、私に父親のことを愚痴り、私の前で嫌味を言う姿には、

吐き気がし、発狂しそうになります。


大抵、三日目くらいには、「フロリダに帰りたい。」 と、こっそり泣いています。



このトラウマだけは、乗り越えそうにありません。

とりあえず実家から遠のいていることが、今の対策です。 





何が、誰が、トラウマの原因であろうと、幸せに過ごせず、損をするのは自分の人生ですから、

何とかして乗り越えたいと努力しているつもりです。