人間とか自然とか鳥とか | グローバルに波乱万丈

十年以上前、息子達と日本に帰った時、実家の近所の家族と魚釣りに行ったことがありました。 

そこの小学生の息子が釣れた小さ過ぎる魚を踏んづけて殺しているのにびっくりし、「どうして?! 海に返してあげればよかったのに...」と言ったのです。 

でも、その子も両親も聞こえぬふりでした。



アメリカの大学で生物学、環境学を学んで感じたことは、日本の人達は“人間が地球を支配している”という考えが強く、“人間と自然はこの地球上に共存している”という意識が低いのではないかというです。

地球の歴史から考えると、極最近に地球に現われ、たまたま突然変異で賢くなった人間達が、ずっと前から存在する昆虫や動物、木や草花をまるで自分達の環境の飾り物かなにかのように思っているような気がします。

日本で国立公園の海岸線を訪れ、散らばる海辺の生き物達に危険なジュースの空き缶や釣りの糸に驚いたことを覚えています。



でも、あれから十数年ですから、日本人の自然に対する意識は随分変わっていることと思いますが。  



              


私は子供の頃から小鳥が好きでした。 

「アルプスの少女ハイジ」のオープニングで鳥がハイジの頭に乗るシーンを見ては、道を歩いていて野鳥が肩にとまるような世界を夢見たものです。 


この夏に家族旅行で行ったカリブ海の島は、それに少しだけ近い世界でした。


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ホテルでバイキングの朝食。 

テラスから小鳥が室内に入り込み、果物やパンやハム、チーズと並ぶホットケーキ用の蜂蜜をなめていました。 

お客さん達は微笑み、従業員達も追っ払う気はまるでない様子でした。 

テラスのテーブルには、砂糖の袋を引っ張り出している小鳥がいました。
 

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私が1メートルもしないところに立って写真を撮っているのもお構いなしで、砂糖をつついて食べていました。 

カリブの島の友達に聞くと、その鳥は“砂糖泥棒”と呼ばれ、島の人達に可愛がられているんだそうです。

ヴィラのバルコニーにパンくずや砂糖を置くと、すぐに鳥がやってきて、私達の目の前で食べ始めます。


  
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プールサイドでは、私達が寝そべっている長椅子の横を鳥が通りかかります。
 

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普通一瞬しか姿を見せないハチドリさえも、この島ではのんびり時間をかけて花の蜜を吸っています。



小鳥を襲う大きな鳥がいないから警戒心がないのかも知れませんが、人間も恐れている様子はないんです。 日本のように、小鳥を追いかける子供達などいないからでしょうか。 鳥や動物を追いかけたり、意地悪をしたら親が叱ります。


私もうちの息子達に同じです。 蟻を踏んづけるのもいけないことと教えました。 

私の影響で二人とも小鳥が大好きです。



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もう大きな息子達ですが、キッチンのモロッコ風ソファーで宿題をしながら、シリアルを食べながら、えさ箱に来る鳥達を眺めて微笑んでいることがあります。


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ティットマウス


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カーディナル (雄)


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カーディナル (雌)



カリブの小鳥達のように、うちの庭の鳥達も人間が怖くはないようです。 

えさ箱は窓から1メートルもないところで、私達が窓辺にいても気にならないようです。 


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まだ羽が生え変わり中のカーディナルのヒナなどは、窓辺にやってきて家の中を覗いたりもします。


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うちの林で生まれて、人間は私達しか知らずに林の中で暮らしているからでしょうか。



私達家族は、この土地は鳥や動物達のもので、私達は一緒に住ませてもらっているくらいに思っています。 

だから、芝生に農薬をまくことはせず、林もできるだけ自然のままにし、えさ箱は“お世話になります”とお礼の印です。 

自然との共存です。



ちなみに、家の中はヒナから育てた小鳥達と夢のハイジの世界です。 


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