私は家に対して、それ程欲しいとか、建てたいとか思わないタイプでした。

今の家を買ったのは、長男が小学生に上がるのが切っ掛けでした。

マンションを探しても、私が支払える範囲の家賃では、

長男に部屋を与えられないからでした。

ネットで色々調べていたら、

安い建売の中古を見つけ、支払えるか不安もありましたが、

思い切って買うことになったのです。

その家も随分古くなりました。

家人が相続した土地、その隣の土地も買う事が出来、

今現在建築中になったわけです。


 私は幼い時に両親が離婚し、父親に育てられていましたが、

その父も小2の夏に病気で入院生活となりました。

その後養護施設で育てられ、

なんとか生きてこられましたが、

父親が16歳の時亡くなり、姉妹と自分だけになってしまいました。

随分辛い思いもし、自殺未遂も一度経験しました。

でも今は、家人を含め、自分では分からなくても、

色々な方に支えられ、やっと人並み、

それ以上の生活をする事が出来ています。

幼い頃から、自分には帰る場所、家が有りませんでした。

家人や子供達には、何時でも帰れる家を残したい、

残すなら、家人、子供達が、誰に見せても恥ずかしくない家を・・・と、

かなり高価な家を、無理して建てています。

自分が家人、子供達にしてあげられる、

最後の務め、形として残せる物だと思っています。

金額、大きさは関係なく、

家には人其々色んな思い入れがあると思います。

53年生きてきて、この家が本当に寛げる家になる事、

子供達、まだ見ぬ孫達が、賑やかに幸せに暮らせる家になると信じています。