明けましておめでとうございます、というには
もう通常モードの戻った日付になりましたね。
今月のパステルアート教室は
本日を過ぎてあと3日間。
13日(土)
19日(金)
25日(木曜)
のみと、かなり少ないのですが
今月は、記念の自主制作CDのボーカル録音のお仕事と、あと他にいくつか着手していかないといけないこともあるため、レッスン日は少ないですが、とりあえず今月はパステルの方はこのような感じです。
さて。
年末から
合間合間に本を読んでいて
昨夜から今日にかけては
初めて宮本輝さんの小説を読みました。
「錦鏽」という作品です。
小川洋子さんがエッセイで勧めていた本だったので、はじめて宮本輝さんの本を読む機会を得ました。
時代は昭和の終わりに書かれたもの。
今までにも、「手紙」という形で心の中をやり取りする物語にいくつか出会ってきてましたが
もしかすると、
手紙を書くという行為とそのやり取りでしか生まれ得ない関係の紡がれ方があるかもしれないと感じました。
そして、
男と女の、
分かり合えることがどれだけむつかしいことか。
そもそも分かり合えないことを前提にしなければ、誰もが一緒に生きていくことなどできないのではないかと、改めて気づかされて、
不思議とその事実に安堵する気持ちも生まれま
す。わからなくて当たり前、が前提の、全ての人間同士。
その中で、分かりたい、分かろう、わかって欲しいと、もがくんですよね。人間だから。
物語の中の2人は、長い長い往復書簡によって、相対していたら埋められなかった溝を、ひとつずつひとつずつ埋めていきます。
死んだように生きていた二つの命が、
物語の中で息を吹き返していくのが伝わってきます。
その希望が嬉しくなる物語でもありました。
がしかし、
男性作家の描く女性というのは、
なぜかいつも
どうしても今ひとつ馴染めないのですが、
これは男性から見たら、女性作家が描く男とて
そうだと云われるもしれません。
そもそも、それだけ違う男と女という生き物が、本当の意味で分かり合えることは、本来不可能なのかもしれません。
その、不可能さに抗うように、粘り強く辛抱強く挑んだ作品という感想を持ちました。
自分をわかってもらえていない、
あるいは、相手をほんとうにはわからない、
そう感じている男女同士は、一度離れて、お互いの不在をとことん味わって、往復書簡をかわしてみるといいかもしれません。
そうすることで、わからなかった10分の1くらいのことが、ようやく見えてくるかもしれない。
でも、なかなか実際それをやるのが難しいから
この世界には物語が存在するのでしょうね。
疑似体験をさせてくれる物語。
でも、、、
男と女に限らないかな。
人間同士なら、
本気で付き合う者同士なら、
誰もがそうなのかも。
わかり合うためには、丁寧な時間の積み重ねと、少なからずの努力も、必要なのかもしれないですね。
そして、分かり合えていなくても、とりあえず表面の現実だけでも生きていけてしまう妙な器用さとずるさと鈍感さを、人間は持ち合わせてもいるものだと思いました。
わかり合いたいと強く思えば思う相手ほど、なかなかにたやすく近くにいけないものかもしれません。行けたと思っても、お互い別の景色を見ている、なんてことは、きっとしょっちゅうで
ほんのたまに
強く一瞬、
同じものを感じたりできれば
それでもまだいいのかもしれない、
とも
感じました。
そんな心模様の代弁を、この本はしてくれているような気がしました。
小説の中で
長い長い手紙のやり取りを通して
少しずつほどかれていく誤解や
新しい理解や
憎しみや愛情の再確認や
新しい生命力の息吹を
私も一緒に体験した気分になれました(^_^*)
だから
本って、好きです。
物語が希望を感じさせる終わり方でよかった。
この頃は
辛いまま終わる物語は
フィクションでもきついですf^_^;
「君の名は」も
新海誠監督は、本当は、
2人を再会させないで終わらせることを考えていたんですってね。
いやそれは
辛すぎるでしょう〜〜。。。
出会えてよかった(^_^*)
もう
「秒速5センチメートル」みたいなのは
きついっす(笑)
切なくていい物語ですけれどね(^_^)
なにはともあれ
いいことがあった人も
そうでなかった人も
あなたも
わたしも
新しいこの年が
なるべくなら穏やかで
少しでも楽しく、笑える日の1日でも多い
1年にできますように、、、!!!
今年もよろしくお願いいたしますヽ(^o^)
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