本日、NPO法人エコネットあんじょう自然部会主催で国立科学博物館植物研究部グループ長、樋口正信氏に安城市のデンパークにお越し頂き、「コケを知ると環境が見えてくる」と題し、自然環境との共生を考える講演会を開催いたしました。
今回はなぜコケが自然環境の指標としてコケが取り上げられるか?そしてコケが日本人の文化として深くかかわっているかを分かりやすくお話しいただきました。
世界には18000種の苔があり、日本には10%のおよそ1800種が確認されています。古くは歌の一節が国歌「君が代」にコケの生す、、と歌われています。そして、日本庭園の重要な要素としてコケがなくてはならない存在です。そうした庭には何十種とコケが生育しています。その証は日向あり、日陰あり、湿った場所と生育環境が様々です。
ですから、自然環境指標とコケが取り上げられるとのこと。かつてチェルノブイリの原発事故でこの微細生物の苔を汚染状況の広がりを調査したお話は、3,11の原発事故を契機として調査研究としてクローズアップされようとしています。
苔の誕生から苔の分類(蘚類、苔類、ツノゴケ)、地衣類、シダ類そしてそれぞれの特徴、見分け方など分かりやすくお話しして頂きました。講演会が終わった後、園内を先生の案内で観察散策しました。その際、参加者の質問で「樹木の周りにコケが付くと木が枯れるので苔を取る必要があるとある人が言いましたが、それは本当ですか?」
先生の回答は「コケは樹木から栄養を取って生育はしていませんから木を枯らす原因は別の要因があるはずです」と言われました。
苔は雨水や空気中の水分から養分を取り込んでいます。
苔の進化の過程で海中の藻が祖先の遺伝子を持っていることも講演の中でお話がありました。
伊吹おろしの強風の中、短時間ではありましたが苔の観察仕方、ポイントを教えて頂きました。
明日は日本蘚苔類学会の「日本の貴重な苔の森」認定の鳳来寺山参道周辺を樋口先生の引率で出かけてきます。先生のフィールドでの研究の一端を、皆さんと共にご指導いただきます。



