『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』
【原題】A Big Bold Beautiful Journey
【製作年】2025年
【製作国】アメリカ、アイルランド
【監督】コゴナダ
【主なキャスト】コリン・ファレル、 マーゴット・ロビー、 ケビン・クライン、 フィービー・ウォーラー=ブリッジ

✤ ✤ ✤ ✤ ✤
少々ネタバレあります。
“どこでもドア” のような扉を開けると…
という設定も、時空旅行というのも、ありきたりかな?
とは思いましたが、コゴナダ監督作品ということで、観ることにしました。
『コロンバス』も『アフター・ヤン』も好きだったのですが、今作は マーゴット・ロビーまで 出てくれるなんて。
なんだか嬉しい![]()
派手さはなく、静かで穏やかな世界。
静寂で語るタイプゆえ、退屈だと思われる方も いらっしゃることでしょう。
でも私は、大人のおとぎ話 だと捉えて、美しい映像を愉しみました。
小津安二郎監督をリスペクトしていて、ジブリ映画など 日本のアニメも好きだという コゴナダ監督。
あんな見た目なのに (失礼
) ロマンティストだなぁ。
音楽担当は久石譲さん。ハリウッド作品は 初めてなのだとか。
静かに沁みるメロディが、この作品によく合っていました![]()
『アフター・ヤン』に続き 主演は、コリン・ファレル。
時空旅行で訪れた、ハイスクールでのミュージカルに、“オジサン” の姿で参加。
ちゃんと 歌って踊ってくれたのは、得した気分![]()
マーゴット・ロビーは、この作品を撮影していた時、妊娠中だったそうで。
だから ふんわりした衣装が多かったのかな? 相変わらず 美しい♡
ゴージャスな 美女であることが不可欠な、この役柄にピッタリでした。
ふたりが地球を見おろして、会話するシーンは、エモーシャルでした。
自分自身が あまり好きではなくて、後悔の念に囚われているふたり。なんだか、鼻の奥が ツンとしました。
ただ、時空旅行のルールには ???となるところも。過去に行った時…
サラのママは、今のサラを見ても “少女のサラ” と認識して世話を焼く。
デヴィッドの恩師も、今のデヴィッドを見て 何の疑いもなく、“少年のデヴィッド” と認識します。
でも、デヴィッドの父親は、今の彼を見て他人だと思う。それどころか 母親は、自分の夫だと認識する。(その時、“子どもの デヴィッド” が 近くにいたからなのか?)
そのあたりが 気にはなりましたが、ファンタジーなんだし と考えないことに。 アバウトな性格が幸いしたかな![]()
きっちりされている方は、引っかかるかもしれません。
人生をやり直すことができたら…
何度もそう思ったことがある私は、共感しまくりでした。なんなら、中学生からやり直したいくらいなので![]()
デヴィッドは、「あなたはスペシャル」と言い続ける、両親からの愛を重く感じ、疎ましく感じていた。(彼には内緒の 理由があったのだけど)
婚約破棄した 過去もありました。
サラは、母親の看病を放り出し、看取ることができなかった。
愛してくれる男性にも、冷たい仕打ちをしてしまいました。
心に留めていた 後悔を吐き出すことができるならば…
(おっといけない。ネタバレは、ここまでにします
)
それにしても、あのレンタカー屋さんは、ユニークだったな。もしかして 神様だったりして。
一歩先に進めない人の、水先案内人?
デヴィッドに言わせれば、『ソウルメイト紹介所』
どこかにあるといいのにな![]()