「ネット古老」によるフェイスブック批判について | 中小企業診断士グループ“YTD”のブログ

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しんしんです。

はてな匿名ダイアリーの記事について、佐々木俊尚氏の評論が面白いので、考察してみたい。
はてブの内容については次の通り紹介している。

「やっと踏ん切りがついてFacebookを退会した。
今まで色々ぐちゃぐちゃと考えていたけれど、向いてないものは向いてない。
とりあえずあのクソ閉ざされたリア充自慢しかしちゃいけない空間で
必死にリア充っぽい部分だけをピックアップして悦に浸るクソみたいなやつらが
軒並み早く不幸になりますように。」

もともとネットユーザーはアングラな世界の住人であり、リアルとの世界とのコミュニケーションが少ない人たちの居場所となっていた。私は海外に友人が多くいるわけではないが、私の見る限りでは、米国人も韓国人もツイッター上でも実名での情報発信が多い。一方、日本では、ネット上でのコミュニケーションが2ちゃんねるやmixiを元にしていたためか、日本人のツイッターのアカウントは匿名のハンドルネームが多い傾向がある。

佐々木氏は、2ちゃんねるやツイッターで他人のネガティブな面ばかりに焦点を当て、ひたすら悪口や批判を繰り返す一団を「ネット古老」と名づけているが、これは言い得て妙である。2ちゃんねるやmixiなどのネット社会が「レイヤー」の下層の人たちのはけ口になっていた面はある。

度々目にする「ネット古老」によるフェイスブック批判としては、「リア充」としての側面としての自分アピールが目に付くことに対する怒りである。しかし、「レイヤー」の上層にいる人達はことさらフェイスブックで自分の生活を「アピール」をするような意識はなく、単に日常生活の一コマを写し取っているだけなのかもしれない。また、フェイスブックは、日常の社交場をそのままネットに移行することをコンセプトにしているため、敢えてネガティブな話題を発信することが躊躇われる仕組みになっている。

かつてアニメオタクの情報発信の場であったニコニコ動画が今では幕張メッセで数万人を動員する大規模な「超会議」を主宰したり、自分の電話帳をネット上に移行することをコンセプトにしたLINEが爆発的に広がるなど、友人や知人に恵まれているレイヤー層へと、ネット社会がますます拡大しつつある。ドワンゴ社長の川上氏が、新大陸におけるインディアンと植民者との関係に例えた説明が妥当であるならば、「ネット古老」の居場所はますます狭くなるだろう。

しかし、「あのようなネット古老的な人たちの間に話して人生を良くしていけるようなつながりが生まれるのかといえば......それはない。」という意見には同意できない。診断士の方々であれば眉をひそめるような、「反OOデモ」のような場であっても、人は集まる。今まで、「レイヤー」の下層にいて他人とのつながりが持てなかった層でも、集まることで人間関係ができ、それが友人や恋人へと発展する可能性はある。実際そのような例も出ているらしい。

所謂「下層」の人たちが「自分自身の良いレイヤー」を自分で見つけることは難しい。しかし、社会的に見ればどうしようもないレイヤーに所属する人たちであっても、同じもの同士で集まれば相互承認の機会は増えるし、それが自分自身に対する自信を深めることにもなり、孤独さを紛らわせるための場としてのネットから、交流の場としてのネットとして変わる可能性は十分にある。


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