しんしんです。
ブログがサボリ気味でこの連休中に何とか記事を載せようとネタを探していました。
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今週号(9/15)の東洋経済の「世界の視点」にあるケネス・ロゴフ教授の論文「主要通貨の低金利はいつまでも続かない」が興味深い。
教授は今日の低利回りの要因として以下の3点を挙げている。
1.世界的な貯蓄過剰
・日本、ドイツなど先進国では高齢化が進み退職後に向けた貯蓄が進んでいる。
・中国政府及び他の新興国は将来の金融危機に向け貯蓄を行なっている。
・中東の原油輸出国は好況時の富を蓄える傾向がある。
2.低金利政策の出口が見えていない。
3.欧州発のメルトダウン、米国の財政危機、中東の政治的不安定、中国の景気減速など金融メルトダウンに対する警戒
この3つも要因を踏まえた上で、低金利がいつまで続くか不透明である理由として以下の3点を挙げている。
1.日本やドイツでは退職した高齢者が貯蓄を取り崩し始めている。
2.各国の中央銀行がインフレを容認する方向へ向かっている。
3.ユーロ危機が克服されれば今日の極度の不確実性は消滅する。
教授の予測を元に日本の低金利について考察してみると、2及び3については、はっきりと時期を明示することはできないが、1については年代別の貯蓄率の推移を見ればある程度、将来を予測することができる。
高齢者が取り崩す貯蓄額を現役世代が積み立てる貯蓄額を上回れば、日本ではあっさりと低金利が終わるかもしれない。