夫(当時、彼氏)と

交際して半年程経った頃、

私の妊娠が判明しました。

 

その事を伝えると、

「産んでくれ!結婚しよう!!」

とても喜び、そう言ってくれました。

 

そして、お互いの両親へ報告し、

結婚の許しを得ようと二人で話しました。

 

けれど、

彼の両親が反対したらどうしようと

私は不安な気持ちでいたので

彼に「お父さんとお母さんが反対したら・・・」と

言いかけると

彼は「説得する!説得して絶対に結婚する!!

だから、安心してくれ!」と

力強く言ってくれました。

 

私は、自分の両親へ伝えると

一瞬驚いていましたが賛成してくれました。

 

 

次の日、両親へ伝えた彼は

「ごめん・・・今回は諦めて欲しい。」

 

私は、頭から血の気が引いていくのを感じ、

目の前が真っ暗になったのを今でも覚えいます。

 

一瞬、言葉に詰まり、一拍置いて

「どうして?お父さんとお母さん、何て?」と

恐る恐る聞くと

 

「説得しようと話したけど、反対された・・・」と

彼は落ち込んでいました。

 

 

彼の両親の反対理由は、

順番が違う!結婚してから妊娠だろ!!

お前は、まだ若過ぎる!

経済的に家族を持つのは無理!

等々・・・

いろいろ言われ、自信が無くなったとのこと。

 

 

私は、尊い小さな命を守りたくて、

彼と話し合いをしましたが平行線でした。

 

この様な状況が一週間くらい続きました。

 

その間、私は

「産みたいというのは私の我がままなのか?!」

自分の立場だけでなく、

彼の立場や目線になり考えました。

 

けれど、

小さな命を葬る事は出来ない!したくない!!

妊娠を継続して産みたい!

この世の中へ迎えたい!会いたい!!

気持ちは揺れましたが決意は変わりませんでした。

 

この事を伝えると、彼は涙を流し

「俺の事、これ以上、困らせないでくれよ・・・」と

言いました。

 

 

私の両親は、この間の様子を見ていて

「今回は諦めなさい・・・

彼とご両親が望んでいないのだから

この子が生まれて来ても可哀想よ」と

言われました。

 

私は、その夜、

小さな命をお腹に感じながら

その子に話し掛け、泣きました。

 

 

数日後、中絶手術を受け、小さな命を葬りました。

 

 

この日前後の事は、殆ど記憶がありません。

 

 

帰宅後、彼の自宅へ電話をして、

彼のお母さんへ謝罪をしました。

 

お母さんは

「今回は残念だったけれど、

産める時が来るからね。」と

仰ってくださいました。

 

 

「私は自分の子供を殺した」という思いが

この日から今でも強くあります。

 

 

この事があって

彼(夫)と彼の両親へ

不信感を持つ様になりました。

 

何故なら、

私の体や心を気遣う言葉は全く無く、

両親に関しては自分達の息子(彼)の事しか

考えていないのが伝わって来たからです。

 

今だから冷静に判断出来るのですが

この時、別れておけば良かったと思います。

この後、

起きる事を全くわかっていなかった私です。