一目置かれる存在からの脱落 | 日本社会をドロップアウトして10年後の回顧録

日本社会をドロップアウトして10年後の回顧録

能力のないサラリーマンが突然の会社合併に遭って日本の会社を退職後、舞台を東アジアに移し10年以上が経過した中年オヤジの回顧録です。主観に基づいて書いてますので、その点をご承知の上、お読み頂ければ幸いです。

 

 中国のGDPが日本の3倍以上であることは既にお話をしましたが、

それに伴って、日本人は中国人にとって、「一目置かれる存在」、

「特別な存在」では、急速になくなっていることを感じます。

 

 これは、以前ブログにも書きました既に「日中の年の差カップルは

成立しない」というのと、非常によく似た現象です。

 

 2010年頃は、学生は「東芝」や「ソニー」のノートブックを誇らしげ

に使っていました。日本人と聞くと、非常に興味を以って接してくれて

いました。経済的からくる理由が大きかったのでしょうが、日本人という

存在は確かに良い意味で違っていました。

 

 しかし今、それは、民間でも、飲み屋でもかなり薄れています。

 

 日本のものを喜ぶのは、物でいうと今や「携帯型魔法瓶」「保温の弁当箱」

「化粧品」「粉ミルク」、「食品」位、

技術でいうと、もはや医療分野と環境分野位ではないでしょうか?

 

 カメラも一眼レフブームは早々と過ぎ去り携帯やIPADで撮ります。よって

アップルか、国産のHUAWAIや小米 とかが人気ですね。

 2012年頃は、アップル携帯を買えない人が、サムスン携帯をもっていてそれが

大人気でしたが、今はサムスンを持っている人も非常に少ないですね。

 

 車は、正直日本車よりもドイツ車を好みます。日本車も乗っている人が

沢山いますが、ステータスやシェアではドイツ車が上で、アウディとBMWを好みます。

最近はプジョーもあります。

 

 日本車はどちらかというと、お金持ちでない中産階級以下が長く乗れる車、

という事で人気があります。まあ、中産階級以下は人数多いので、決算的には

好調ですが、特別感はないです。

 

 先日スズキが中国から撤退しましたが、それにも象徴されるように、1300CC

クラスの小さい車はもう中国ではどちらかというと、ビンボーな人が乗る車なので、

将来を描きにくかったのでは、と思います。

 

 こういう風に、物の特別感が薄れるにつれ、日本人も特別な存在から少し

づつ下がっています。一足先に韓国に特別感がほぼなくなっている様に、

日本も近い将来同じ道をたどっていくのかもしれません。

 

 GDP格差が6倍位に開いてしまったら、中国にとって日本は本当に「ただの特定の

狭い分野では特筆すべき技術はもっている隣国」になるのではないでしょうか。

 

 こういうのを見ると、2012年以前に中国に来て働いていた人々は、経済格差

ゆえにどんなに仕事の出来ない普通の人間でもちやほやされ、本当にいい思いを

沢山していたんだろうなあ、と思いますねえ。