かんぽの宿は郵政民営化の戦利品か? | 谷田川はじめオフィシャルブログ Powered by Ameba

かんぽの宿は郵政民営化の戦利品か?

 今日の衆議院予算委員会で、日本郵政の西川社長が、かんぽの宿を一括して、オリックス不動産に売却する契約を、白紙撤回することもあり得ると発言した。これまで、何らやましいことをないと強気に語っていたが、次から次へと不可解な経緯が明らかになり、このまま突き進むことは不可能と判断したのであろう。

 建設費が2400億円以上かかっているにもかかわらず、109億円の落札価格。しかし、400億円以上の価格を提示した業者がいたとのこと。そして、メルリンチ証券との間で、コンサルティング契約を結び、その報酬が一月1000万円で、合計12か月で、1億2千万円が支払われている。さらに疑心を招いているのは、売却先が小泉政権下の政府審議会のメンバーであり、郵政民営化を主張していた宮内義彦氏の経営する会社である点だ。

 郵政民営化を巡る戦いに勝利した小泉政権。それに味方した財界人に「かんぽの宿」という戦利品を与えてやったとの構図が浮かび上がってくる。西川社長は、公正な手続きだと言っているが、それを証明するためにもすべての資料を公開すべきである。それができないとしたら、疑惑は益々深まるだろう。