今日は、神社やお寺とはちょっと離れたお話です。

 

 

「中庸」…と言う言葉を目にしたり、耳にしたことは

ありますか?

 

意味は、極端でなく、妥当である。

「過不足ない、調和の取れた状態を示し事を成すのに、

最も適した前向きな精神状態」です。

 

今から約2550年ほど前、中国の思想家・哲学者である孔子は、「子曰、過猶不及」と言う言葉を残しています。

  「過ぎたるは及ばざるが如し」

「何事もやり過ぎることはやり足りないことと同じくらい良くない」といった感じに訳されるそうです。

 

どちらにも偏らずバランスよくと考えるとわかりやすいかも知れませんね。

不足でもなく余分でもなく、一つの考えに偏らないで、バランスよく行動出来ると言うことは、人徳として最高だと孔子も話しています。

でも、孔子の時代でさえもそう言う人は少なかったんだとか。

いかに「中庸」と言う生き方が難しいかと言うことでしょうか?

 




大半の物事が、0か1で振り分けられている現在(いま)。

なんだか無機質な感覚に捕らわれます。

一つの事象に対して「いい」と「悪い」の二元論になりがちで、少し息苦しく感じるのは、私だけでしょうか?

 



確かに森羅万象、光と闇・陰と陽など相対する二つのものがたくさん存在するのも事実。

しかし、二つでは割り切ることが出来ないものもあることも現実です。

多面体を、2方向だけで判断することは難しいと思いませんか?

あらゆる方向から見て、「これは○面体です。」と言えます。

 

私たちは、一つの体に陰と陽を併せ持っています。

陰の占める面積が大きくなると、心も体も冷えて滞り

ネガティブになってしまいます。

陽の面積が大きくなると、頭に血がのぼり、イライラ

したりします。

そんな時こそ、「中庸」が大事だと思いませんか?

 

頭の中に太陰太極図を思い浮かべて、常にこの真ん中に立てるようバランス感覚を意識して、物事を俯瞰で

見るように心掛けたら、心身ともに元気になって行くのではないでしょうか?