昨日水曜日は、歌のグループ講座の日だったのですが、講師の先生がお病気で、いらっしゃれなくなってしまいました。

10月にコンサートを控えているので、演奏曲を決定するために本日講師の先生に聴いていただきたかったのです。

この講座は普通の歌のレッスンでは体験できないことや、曲目を演奏させていただけるので、自分の中で応用編という形で体験させていただいているという形です。

基本、自分でこの歌を歌いたいと用意していけば、この講座の講師の先生は、どんな歌でも拒まない方なのです。

歌い方に関してさまざまな方面の曲のテクニックも持っていらっしゃる先生です。

昨年のモノ・オペラ・ブッフアもこちらで体験させていただきましたし、知人の作曲家の知られていない作品も歌わせていただいたことがあります。

この歌はほとんどどなたも歌ったことがない歌だったわけですが、曲想表現に関してさまざまなアドバイスをくださいました。

 

今回、お休みにしてしまうと、メンバーと伴奏の先生の予定、講座を開く場所などの問題があり、今回は伴奏合わせという形でそれぞれが練習させていただくこととなりました。

私の場合は、実はヴェルディの《オテロ》より〈柳の歌〉と〈アヴェ・マリア〉を10月に歌わせていただくように、密かに準備していました。

 

6月は、講師の先生の演奏会形式のオペラ上演がありましたので、一回お休みだった月でした。

5月の講座で〈柳の歌〉は一回聴いていただきましたので、この7月は〈アヴェ・マリア〉も一緒に通して歌って聴いていただくつもりでした。なので今回はいつもの時間の2枠を希望しておりました。

問題は制限時間なのです。この2曲を普通に前奏、間奏、後奏を入れて歌うと、制限時間を大幅に超過してしまうので、色々な形で歌ってみて、これならなんとか時間に入るだろうというところまで自分で時間を計りつつ、考えましたが、結構ギリギリなのです。

あとは〈アヴェ・マリア〉のお祈りの言葉の部分をとってしまうしか方法がないのです。

(ヴェルディは怒るだろうな……もちろんこの曲がお好きな方も怒るだろうな………)

まずは、ギリギリバージョンで、来月の講習会で聴いていただいてから最終的に考えようと思います。

 

今回は、〈柳の歌〉は音一つポーンと弾いていただいて歌い始める形にしました。

〈アヴェ・マリア〉も最初の和音を弾いていただいて即歌い始めるという形で、なんとか前に進む形で歌ってみましたら、なんとか2回目に時間内の入ることができました。

このグループは、全員が平等であるという考え方ですから、1人だけ時間をはみ出してしまうわけにはいかないのです。

 

そういった微妙なラインです。

 

実は〈アヴェ・マリア〉の代わりに時間が短くて、時間内に入る歌を探したのですが、〈柳の歌〉と一緒に歌っておかしくない、短い歌は見つかりませんでした。

 

それに実は今歌を主に習っている大先生はオペラのアリアをあまり弟子の課題としてお出しにならないのです。

例外が2曲。

〈魔笛〉の中の〈パミーナのアリア〉と、この《オテロ》の中の〈柳の歌〉と〈アヴェ・マリア〉は何かの節目が来ると必ず歌わせるアリアなのです。

 

まだ大先生のレッスンでは、オペラのアリアの影も形も見えてきませんので、今8月のコンサートで演奏させていただく、マーラーの曲中で出てくる音形を歌うテクニックが応用できるのではないかと思いましたので。

 

2年ぐらい前にこの〈柳の歌〉を一回レッスンで聴いていただいたことがあるのですが、

その時聴いていて、「長い歌ね……長すぎてつまらない歌ね……」おっしゃった方が今回も聴いていらして、「随分柔らかい声になったわね。随分変わったわよ……」との感想をおっしゃっていただけました。

その時も、この曲を演奏曲にしようか迷っていた時だったのですが、そういった正直な感想をいただいたので、別な曲を演奏曲に変えた経緯がありました。

それから、少しは歌う力が積み重なってきたのでしょうか?

ちょっと嬉しい出来事でした。

その方は何も覚えていらっしゃらないようですが………