ピアノ連弾と、歌の伴奏のレッスンを同じ日、同じ時に、昨日は受けにまいりました。

同じ先生にみていただくのですから、同じ場所であるし、時間も続けて行うことになったのです。

 

連弾のピアノレッスンを最初の1時間お願いして、私はそのあと伴奏を弾いていただく方がいらっしゃってピアノ伴奏を見ていただきました。

今回は連弾もかなり厳しいご指摘があり、左手の低音の響かせ方、つまりそういう風な音で弾くためにはどういう風な筋肉を使って、どういう動きで弾いて欲しいかというところまでご指摘がありました。

それとペダルを踏むのが私ですので、どういう響かせ方が良いか、良く聴いて長さや踏み替えを変えられるようにいくつかのパターンで練習しておいたほうが良いとのご指摘が……

ブラームスの作曲した曲には、その和音の響きが明確に変わるところはしっかり聴こえた方が良いので、細かく踏み替えたほうが良いとのこと。

本番のホールは、私たちにはもったいないくらい、響きが良いホールです。

「そのホールの中では、うわんうわん響いてしまうとそのブラームスらしい和音変化がちっとも明確に聴こえず、聴いていてもつまらないと思いますよ」

とのお言葉。「今回のレッスン室ぐらいでは、いまの弾き方でちょうど良いかもしれないけれど、今と同じ弾き方をしたらきっとあちらのホールでは不明瞭になると思います」

とのことで、先日先生がブラームスのヴァイオリンソナタを聴いたときに、とても有名なピアニストの方がピアノをお弾きになったそうですが、ペダルの踏みすぎで不明瞭な音であったとのこと。

ホールの聴こえ方によって、ペダルの踏み方を変えねばならないことになり、こういう練習と、こういう練習と2種類のパターンで練習しておいてくださいとのこと。

 

ピアノも練習すればきりがないのはわかっているのですが、常日頃ピアノの練習をしていないものにとってはかなりの難関です。

個々の筋肉を使ってと言いましても、今の私は通常ピアノのレッスンをしていないし、今回もこの連弾曲以外は弾いていないのですから、かなり無理があります。

しかし先生のご指摘があったことに出来るだけ近づくべく、練習していこうと思いますが………

「やっとブラームスらしく聴こえるようになったね」と言われましたが、やっぱり、ピアノも弾いて、歌も歌ってということはかなり疲れることでした。

 

先生もかなり熱心にみてくださいましたので、時間もオーバーしておりました。

 

さすがにかなり緊張したレッスンでしたが、久しぶりにピアノのレッスンってこういうものだったんだと思いました。

「きっとこういう弾き方はできないだろうな」などとがっくりときておりましたので、その後に歌うのはちょっときつかったです。

 

まあ今回は歌のレッスンではないのですが、歌い手が「こういう風に歌いたいのです」と表現をしっかりしなくては、先生がお聴きになって、何を指導するかわからないように思います。

「ここはこういう風に弾いてあげたほうが、歌も楽だと思うよ」とか、速いパッセージの弾き方、指使いなど細かいところを見ていただくことができました。

今回は歌の伴奏の細かいところまで、かなり詳しく見ていただけました。

「この音域の部分をピアノが、ガンガン弾いてしまうと声が消えてしまうので、ここは歌のメロディーの中に同化して、そこの後から、前面に出てきて………」とか、「ここからはテンポを戻してあげて」とか、かなり具体的に良く考えてくださいました。

歌の大先生が考えた表現が書き込んである楽譜を使っていただいているのですが、「ハイドンの時代は、左手の低音の弾き方は、弦楽器だったらこういう風になるよね」というご指摘があり、3つのパターンで弾いてくださり、「どの弾き方が良いですか?」という風にかなり納得いくご指導がなされました。

よかったです。

7月の最初の清里のコンサートでは、ハイドンとパーセルも歌いますので、今回はパーセルも聴いていただきました。

元々は数字楽譜の時代の楽譜ですから、「左手をもう少し弾きなさい。貴方は右手ばかりで弾いているよ」とのご注意がありましたが、連弾の自分のピアノにも通じるものだと思いました。

 

バッハなどもお好きで、歌も歌われたり、オーケストラの指揮もされたりなさるようで、なかなか興味深いレッスンを受けることができました。

大先生とはまた違った、器楽面のご指摘、ピアノとのバランスなどのご指摘が、興味深いものでした。

 

かんかん照りの渋谷は歩くだけでかなりくたびれました。

こういう時はさっさと帰るに限ります。