という題名でも、観光に行ったわけではありません。

6月は娘の誕生日だけでなく、父と母の命日でもある月なのです。

そう行ったこともあって、なんとなく気持ちが落ち着かないの時ではあるのです。

来週は雨が続きそうなので今週中に鎌倉へ行きたいと思っていました。

今週雨の降る合間をぬってどの日に行こうかと考えていました。

7月の晴れの日には海に行きたいという方々が、いつもの鎌倉に来るお客様と一緒になってしまって沢山いらっしゃるので、いつも6月末までには行くことにしているのです。

良かったです。午前中に出かけ、曇り空と、時々晴れという状態でしたが、雨は降りませんでした。

平日月曜日というのに鎌倉は結構混んでいました。

もう直ぐ夏の湘南になってしまいますので。梅雨になる前のこの6月の鎌倉は独特です。

今回は行きも帰りも、横浜横須賀高速道路を使いました。

 

朝比奈峠を超えて鎌倉に入ると、昔の人はこの峠を歩いて越えて将軍のいる幕府に来たのだなという感慨があります。

切り通しを通って北鎌倉の天園の方から入ったり、鎌倉という土地の持っている空気感は独特のものがあります。

朝比奈切通しの道の途中で逗子ハイランドの道路を逗子方面に走り、横須賀線の踏切を渡って、鎌倉方面に抜ける途中の山の上に目的地はあるのです。

ちょうどお昼ごろに着いた時には、陽がさし始め、かなり暑かったのですが、日傘も帽子もなかったので、タオルを頭に乗せてみましたら、昔はおじさんおばさんがよくそんな格好をしていると「格好悪いなあ」と思っていたのですが、ちょっと涼しくなるのに気がつきました。

物事にはみんな理由があるのですね。

 

草むしり、枝切り、墓石を洗うこと、花瓶に花をいけて、お線香をあげて………綺麗になりました。

 

この日蓮宗のお寺の裏山に、宗派問わずの霊園ができたという立地条件ですので、その霊園のある山の下には横須賀線が走っていて、遠くに海がチラッと見える所なのです。

まだ蝉がなく季節ではありませんが、かなり日差しは強かったです。

 

以前にも書きましたが、同じ区画の違う列に、日本の黎明期のオペラやクラシックの歌手の礎を築かれた   ベルトラメリ能子  さんのお墓があるのです。

今回行った時には、表面に書かれた「道」という文字が草に覆われていて、半分読めなくなっておりました。

「あらら……」

せめて私がこちらに参った時には、その文字が見えるようにしておいてあげたいなあと思いました。何しろ歌の大先輩なのですから。

 

前回も草が結構生えておりましたので、帰る時に正面の草を取ってから帰りましたが……。

今回は、庭仕事用の軍手や、ハサミ、ゴミ袋、バケツなどを持って行っていましたので、前回よりお墓の手入れの時間が短縮されましたので、その分、ベルトラメリさんの方の草むしりだけは、しっかりさせていただきました。

表面に彫られている「道」の文字がしっかりと見えるようにはしておきました。

今ある自分のできることを、自分が思うようにやっていきたいと私は思っております。

この方は日本のクラシック黎明期に声楽を通して努力されたことが、今の日本の音楽界に続いて来ているという功績をお持ちの方なのですから。

 

そのお墓を建てられた方のお名前が書かれているのですが、お2人書かれているお名前のお1人の方は、亡くなられたようで、同じお墓に入られているようです。

よくわかりませんが、きっともう1人の方が引き続き管理されているのだと思うのですが………。

この方は、自分のやりたいことにかけてこられた人生だったのだろうと感じます。

 

そんな方ですから、私は今自分にできることをしてさしあげたいなと思うのです。

今度はお花を持ってきたほうが良いかな………

 

今回は紅花と白っぽい、キリン草に似ている花のセットにしたのですが、この紅花が思いのほか色が綺麗で、帰る時振り返ってみましたら、とても美しい感じがしました。

その紅花を「道」の両脇に飾ってあげられたらとても綺麗だったのにな……とチラリと思ったものですから。