病院も退院する人、入院する人の入れ替わりの時間がありますので、病室から出されてしまうので早めに行かねばなりませんでした。かなり寒い朝でしたが、車で迎えにいき無事退院することができました。
雪が降るかもしれないという土曜日でしたが、朝は良く晴れていて、「こんな日に雪が降るの?」というお天気でした。
予報では急変する天気になりますので、気をつけてとのことで………
そんな言葉が、嘘のように聞こえる午前中でした。
午後の3時から4時あたりに雲が出て急変するとのことでしたので、本日は早めに渋谷に出かけようと思いました。
先日のピアノリサイタルの時のように咳き込んでも困りますので、ちょっと休んでから出かけることにしました。
そのおかげで、先日より咳が出る回数が減ったように思いました。
しかし天気予報はなんと正確なこと。
3時少し前に家を出てから借りている駐車場までの間にフロントガラスに雨が少し落ちてきました。空が黒い雲の部分とまだ明るい部分と半分に分かれていて、「天気雨」の状態でした。
渋谷に着いた時は、雨が降っていて、傘をさして歩きましたがかなりコートが濡れる状態でした。それがあっという間に、かなりの風と、雨ではなく雪になってしまいました。風で傘が飛ばされそうな勢いでした。距離にしたら少しなのに、前方は見えず、雪が舞ってあっという間に視界が白い世界になっておりました。「ああ、天気予報は本当だった。雪が降った………」
という部分の前段を経てNHKホールへ。
今回が、記念すべき2001回目ということで、新しい年の初めのコンサートにふさわしい内容だったと思います。
本日は姉を誘っていたので、ホールの座席で会うことになっておりました。
あの雪の中無事到着することができて良かったです。
【プログラム】
ビゼー(シチェドリン編) : バレエ音楽《カルメン組曲》
〜休憩 〜
ラヴェル : 組曲《マ・メール・ロワ》
ラヴェル : バレエ音楽《ラ・ヴァルス》
指揮 トゥガン・ソヒエフ
NHK交響楽団 コンサートマスター 伊藤亮太郎
フランスもののプログラムなのだなあというぐらいの認識で参ったのですが、本日の括りは、近代フランス音楽の「バレエ上演された」管弦楽曲の特集なのだそうです。
最初の《カルメン組曲》は、シチェドリンがアレンジしたもので、様々な打楽器がお馴染みのメロディーと絡んで出てくるので、聴いていて面白い要素がかなりあって、1日目一杯活動してきたので眠くなるのではないかと心配していた姉ですが、これは面白かったとのこと。
聴き慣れているメロディーに、肩すかしのような打楽器の音。推測を裏切る音が出てくる面白さ、構成の巧みさが光っており楽しく聴くことができました。
私もこの前半のシチェドリンがやはり印象が強かったようです。
聴いたことがあるメロディーに打楽器を巧みに使った構成の面白さにグッと惹きつけられたのだと思います。
指揮のソヒエフさんも、いつも感じるエネルギッシュな引き締まった動きで40分を超えるこの曲を一気に演奏していらっしゃいました。
解説を読んで、なるほどと思ったのは、あのカルメンの中の「運命の動機」があちらこちらに聴こえてくることによって統一感が出ているのですね。知らぬ間にこの曲のドラマに気持ちが取り込まれていったのはそのせいなのですね。
ホセが歌うあの〈花の歌〉が後半をグッと引き締めておりました。
なんだかこんな楽しい気持ちで、聴くことができたのは近頃珍しかったようにも思います。
ちょっとディズニーの映画音楽を聴くような気持ちもありましたが、それが程よくカルメンに帰っていくすれすれの面白さとでも言いましょうか………