昨日の朝は、8時45分くらいに家を出ました。

コンサート用の楽譜と、お弟子先生のレッスン用の楽譜をカバンに入れて、着替えて、即飛び出しました。

もちろんおにぎりを一つ食べましたが。

 

なんだか寒暖差と薬の眠気が一緒にどっときたような感じの朝でした。

一週間前の練習で、風邪をひいて咳のせいで喉の具合が悪かった方が、当初から今回は欠席の予定だったのですが、どうも情報によると声の調子がますます思わしくないとのことです。

本番まで後二週間ありますので、そうなったらひたすら喋らないことしか道はないのです。

しかし万一、お休みになった場合にも対応できるように対策は考えておきました。

このオペラブッファは、一場面一場面歌う人が変わって、その場面を受け持つという形ですので、その方がお休みでしたら、その方が歌う場面をとってしまうことがで対応できるのです。

あとはその方が他のところで受け持っていた部分を他のメンバーが補えれば良いのです。

そういった打ち合わせと、クリスマスソングの細かい音の切り方や、歌い方を直して、練習しました。

その後に モノ・オペラ・ブッファの通しを一回やり、メンバーの方がお休みするバージョンも練習しておきました。

 

ありがたいことに、その練習場所へ、先日の係りの方が、ホールでの本番の映像を届けてくださいました。

本番がどうであったか、これでブルーレイの美しい画面で見ることができます。(昨日は時間がなくてまだ見ていませんが……) しかし便利な世の中になったものです。自分の本番の映像がこうやって記録として残るのですから、凄いことです。

世界のプリマ・ドンナでなくても映像に残せるようになったのですから………

 

通しが終わった後、本番当日の持ち物、スケジュールの確認をいたしまして、私は失礼させていただきました。快速特急に乗らねばならないので………

 

お弟子先生レッスンでは10日後に今年最後の大先生レッスンがありますので、前回よりも少しでも進歩させたいとお弟子先生も熱心に教えてくださいました。

一つできるとその技術を使って、もう一段上のランクの技術を習得すべく課題が生まれてくるわけで、そこで留まることは許されない形です。私も「ここの段階ではこの音型は歌いにくいなあ」とは感じていたのです。ある部分には有効なのですが、そのまま全てを歌おうとするところに無理が出てくるわけです。

昨日のレッスンでは、私が「こうやったらどうかな?」と思っていた方向を指摘されたように思います。やっと、自分がやっていこうとする方向と指摘される方向が同じになってきたように思います。これはちょっと嬉しかったのですが、その技術が習得できたわけではないのですから、この一週間、しっかり取り組んで試行錯誤していきたいと思います。

「普通に歌えてはいるのよ。でもその上を考えていかなければね。」とのこと……

1月の本番までに取り組める範囲のことは、着実に身につけていきたいと思います。

 

レッスンから帰り道、ちょうど5時になろうとしていたあたりでしたが、車の中でFM放送でマリア・カラスの特集の番組を聴いていました。

曲は《ラ  ボエーム》の最後の場面でした。ミミ役がマリア・カラス、ロドルフォ役がジュゼッペ・ディ・ステファノという豪華メンバー。

イメージではミミの役がらはカラスと重ならないようにも思いますが、どんな役がらもこなしてしまうのですね。この方は………

その後のアイーダ役での、楽譜にない高音を歌った時の逸話とその声を聴き、またその演奏を聴いて熱狂する聴衆の様子が入った録音を聴いて、なんという人だったんだ、とその全盛期の歌声に改めてびっくりしたわけです。

あの声を聴いて、何か言える人がいるでしょうか……

まあ、そういったことで声が早く衰えてしまったのではないかという人もいますが、実際そうだったかもしれませんが、あのような演奏ができる人はそんなにいるものではないのです。

このような演奏が残っていて良かった。限りあるものならば、思い切り咲かせる時があって良いと思うのです。そういった万に一つの才能を持った方なのですから。

うーん、凄い……

 

☆すみません。聴き逃し配信を聴いていて、間違いに気がつきました。

マリア・カラスさんがミミ役を歌った時のロドルフォは、ジュゼッペ・ディ・ステファノさんでした。訂正いたしました。