5日のこどもの日は、研究会の友人の家のサロンで聴き合いの会のはずでしたが、やはり朝の状態はあまり積極的に前へ進めない状態だったので、午前中にお断りのメールを出しました。

今の世の中まだちょっと難しいところがありますから、咳をしていて、同席していた方が具合が悪くなったというようなことになったら大変ですので、普通なら平気かなという程度でも自重します。

仕方がない状況ではあります。

 

午前中に今度の課題のレスピーギの楽譜が届きましたので、昨日はその曲の意味やら、膨大なイタリア語のメロディーへの乗せ方を研究することにいたしました。

 

〈Sopra  un’aria  antica     昔の歌に寄せて〉

 

この歌は何度か聴いたことがあります。その度に素敵な歌だとは思っていたのですが、もうその膨大なイタリア語のしゃべり言葉に呆気にとられて、その長さも合わせて、自分にはこの曲に取り組むのは無理であろうと思っていた曲でした。

巧みに Intorno all’idol mio. (憧れの人の周りに)   というイタリアの古典曲のメロデイーが織り込まれている凝った作りなのです。

昨日はイタリア語の歌詞を今までのように聴き流すだけでなく、このメロディーのこの言葉はこういう意味で歌われているのだということを確認しながら聴いていきました。

素敵な言葉が流れるように歌われますが、ちょっとその訳詩だけでは理解できないところがあります。まずその状況がよくわからないのです。

 

こんな感じなのかな……と想像はしますがこの2人の会話の状況がわからないのです。

 

だいたい一度通して歌ってから、いつも大先生はその曲の「詩」に関して質問されるのですが、わからないところは「わからないのです」とお答えします。そうすると先生が自分で解釈なさったことを教えてくださるのです。

その解釈がよく楽譜についている訳詞と違っていることがありますが、ドイツ語のものは、やは

りドイツ人の感覚というものがあって、その感覚が訳詞には反映されていないのだなあと感じることがあります。ドイツ語の言葉の意味そのままでない意味を教えてくださるので、なるほどと思うことがあります。

 

今度は特にイタリア語のささやき言葉のような、2人の会話のようなものですから、なぜこの曲が私の課題に出たのかよくわかりません。

大先生がこの曲の何を勉強させたいのかの意図がちょっとわからないところがあります。

パーセルの曲は3曲のうち2曲に赤ペンで書き込みをされ、「その印のように練習してきてね」とのことでしたが……

片方の曲には、主にマルカートの部分とレガートの部分の歌いわけが課題になっています。

それが「やっているつもり」の段階であっては聴いている方に伝わらないのですから、その違いを聴きとっていただけるように表情をつけるわけです。

これまでよりも、1段高い難しい課題もありました。

この曲の最後の音が全音符なのですが、その4拍でクレッシェンド、デクレッシェンドをするのです。これは最も難しい技術のように思っていますが………

というように課題が明確に示されているのです。

 

今度のこのレスピーギの曲は、言葉のニュアンスを歌に乗せて語るような歌なのですから、どこにその意図があるのでしょう。

 

「今度はどの曲を取り組んだら良いでしょう?」というお尋ねに、「この曲を」と大先生がおっしゃったとのこと。

まずびっくりしたのはレスピーギの曲とのことだったので、珍しくイタリア語の歌だったからなのです。

 

この1番難しく感じ、心惹かれるものはあったのですが、諦めていた曲になろうとは思ってもいませんでした。

自分で自分が歌う曲を選びなさいと言われたら、きっと絶対選ばない曲であろうと思う曲です。

 

こう考えてみると、シェーンベルグやウェーベルン、の曲は選択肢には入ってこなかったでしょうし、パーセルは半分自分で選んだ感じはありますが、自分で選んでいたら、きっとバッハやヘンデルのカンタータも入ってこなかったようにも思うのです。

 

まず検索して色々な方のニュアンスを聴いてみました。

コロナの影響で無くなってしまった イタリア語のディクションの機会があったらなあ……

と思いましたが、まずは自分でなんとか取り組んでみたいと思います。

 

しかしパーセルもまだ7月のコンサートで歌うわけですから、それにオペレッタもひかえているのですから……

というわけで昨日の休養日は、レスピーギの練習への準備段階といたしました。

 

せっかくこの曲をくださったのですから気を入れて頑張りたいと思っています。