昨日から雨が降っておりますので、ちょっと気持ちが重い感じです。
こういう日には明るく明るく考えないと気持ちがガーンと落ちこんでしまいます。
コンサート当日の私の動線をどうしたら良いかを、お弟子先生と昨日お電話でご相談いたしました。
出来るだけ人に会わずに、そして不自然でなく……
これも気持ちの問題なのですが。
まあ元々不自然なのですから、会ってしまったら笑ってごまかすしかないか……
車でホールの駐車場に停めさせていただくことにしました。ホールの地下にある関係者が停められる駐車場です。そちらからは、エレベーターで直通でステージ脇に行くことができますので、GPの時間までにそちらに行き、終わりましたら楽屋に降りないでそのまま地下に降り自分の車か、別な場所に行くことにいたしました。
療養期間後ですので、他のお店に行くことに支障はないと思われます。
コンサート前の緊張している皆様の楽屋には完全に寄らないようにいたします。
少し鼻声の私とはお話になりたくないと思いますので………
どうやって皆さんを避けようかと、頭を巡らせます。
何か悪いことをしているような後ろめたさを覚えますが、療養期間が過ぎたとはいえ、このウィルスの性質上仕方がないことと考えます。
そういえば岸田総理大臣が、いつまでも鼻声が治らないと言われていましたっけ………
お話の中でドレスの着替えをどこでしたらよいのか考えを巡らせました。
そこで、結局ロングではあるのですが、普通に着て歩いてもおかしくないようなドレスにすることにしました。
あれほどいろいろなことを考えに考えたのですが、運用上仕方がないのです。
着替える場所がないのですから。
地味な色合いで、普通のワンピースの長さが長くなった感じのドレスにすることにしました。
これならこのままどこかでコーヒーを飲んでいてもおかしくはないでしょう。
あとは出演前にアクセサリーでなんとかするわけです。
今回、もう見た目はこの際二の次でございます。
ステージに立って今までの練習の成果を歌えるだけで幸せです。
実はいろいろ考えを巡らしている時、もうこんなにまでしてもらわなくても良いか………という気持ちが浮かんできたことも確かでした。
ことを面倒臭くしているのは私です。
私が一言、「今回は諦めます」といえば、それですんでしまうことなのだと思います。
でも、この何ヶ月か練習して積み上げてきたことを、1つの区切りとして人前で演奏を問いたいという気持ちがあるのです。
もし大先生に「君が諦めなさい」と言われたら、仕方がないことだなと諦めようと思っておりました。
しかし、なんとか療養期間をパスしているのだから、歌わせてやりたいという気持ちで、大先生も、お弟子先生も様々な配慮をしてくださったようなのです。
その条件として、他の方に接しないこと。
この日は孤独な1日になることと思います。
しかしかえって良いかもしれません。
街の中で着ていてもそんなに目立たないこのロングのドレスは、今年の春に求めたものでした。
コンサートといってもいろんな形のコンサートがあるわけですから、こんな普通のロングドレス感覚のものが一つあっても良いな……と思って購入したのです。
それが今回、バッチリと当てはまりました。
ステージドレスとしては少し地味ですが、長袖で、小さいハイネックで、前ボタンで、少し控えめにフリルがついているといったデザインです。
購入するときは、まさか今回こうやって役に立つとはつゆほども思いませんでした。
まあこれでしたら自分の本番が終わりましたら、即、そのドレスのままコートを着て帰ることができるように思います。(もちろん車でですが………)
まあ、何か私にとって通常ではない、他の方から逃げ歩く不思議なコンサートになると思いますが、人生の中にはこんな状況に立たされることも幾つかあるのでしょう。
今度、どなたかがこう言う立場になった時に、その深い部分まで思いやれる人になりたいと思いました。
そういう方の一言は本当に涙が出そうに思います。
よくホールの構造がわかっているところでよかったですし、車で行ける場所で良かったです。
不幸中の幸といったところでしょうか。
感謝です。