7月に演奏するコンサートが、どちらも演奏時間が10分以内、10分程度という制限があるのです。

大体の時間で、2つの曲の組み合わせを考えたのですが、例えばバッハのカンタータはレチタティーヴォがつきアリアになる前に前奏が入り、アリアの部分が2つに分かれているので、後半のアリアに入る前にまた間奏が入るのです。その後短いレチタティーヴォが入り、ダ・カーポアリアの形式ですので、前奏がまた入ってアリアの前半の部分で終わる形なのです。

 

このカンタータ全曲を演奏するならば、その形で演奏したほうが良いと思うのですが、他のいろいろな曲の中に、バッハが入って演奏するには少々繰り返しが多すぎてくどい感じがしますし、ピリオド楽器のオーケストラの伴奏などでは、その長めの前奏でも音色や音形の面白さで聴くことができると思うのですが、それがピアノの伴奏だけになると単調になりがちなのです。

 

リハーサル計画や、コンサートの大体の時間を出すために、詳しい最新の時間を送ってくださいというメールが先日どちらからも来ていました。

その演奏の形もどこを省略して演奏をするかまだ今考えているところなのです。

 

10分程度という方には、短めに出してしまった後で時間が伸びてしまうと後からいろいろ言われるように思いましたので、多めの時間で10分を少々回る時間で出しておきました。(これはゆっくりテンポコースと言いましょうか)

10分以内という出し方をされている方には、最短コースで9分台になる時間で出しておきました。

実はこれはどちらも同じ曲を演奏するので、本当は同じ長さになる予定なのです。

しかしまだ最終的にどこを省略するか決定していないので、はっきり言えばわからないのです。

 

自分が計画するコンサートであれば、そんなにキリキリしなくても良いとは思うのですが 、ある程度時間を気にして切り詰めないと、2曲で10分は少し無理があるように思いました。

 

だんだん曲とのお付き合いも長くなってきて「ここはこういう風に歌った方が良いかな」とか、「ここは、はっきり歌いきって、間を持った方が良いかな……」などと、普通に歌うよりも変化してまいります。

7月後半のコンサートはもともとがピアノの会ですので、ピアノの曲を演奏する場合はそう大きな変更がありませんが、歌の場合は、前奏、間奏、後奏や、レチタティーヴォを省略することでかなり変わります。

しかしできるだけ原曲に指示されている形に近づけて演奏したいのです。

前奏や間奏の省略を考えてもう一度時間を計り直してみた結果です。

そんなに時間を逸脱するつもりはないのですが、やはりあまりおかしなことはしたくないのです。

 

昨日そんなことを考えながら演奏してみました。

バッハだけでなくパーセルもアリアの出だしに至るフレーズと、後奏でそのラメントバスの部分を省略する形にしてみて、やっと提出した時間で演奏できる形となったように思います。

はっきりいうとその半音階の進行が美しいのですが………

 

バッハも最後に付いている短いレチタティーヴォを省略する形が音楽の流れとしては自然なのですが、カンタータの内容としてはおかしなものになるので、大先生から指摘がありそうに思います。

レチタティーヴォを入れて、ダ・カーポを成立させるためには、前奏、間奏の大幅なカットが必要に思います。

 

こうやって演奏すると、これだけの時間。

違う形で演奏すると、これだけの時間。

という風に時間の記録をとっています。

特にこういった曲の場合、大変だなあと思いました。

そうやって時間を計っても、本番がぴったりという訳ではないのですから。

 

どうやって終わるべきか、特にバッハの曲の場合ですが、今考え中です。

省略した箇所から次に行く場合が自然に流れるように、まだまだ検討が必要のように思います。