日本のGodfather of Soul
日本人で唯一、James Brownの心のブラザーである
勝本謙次氏が大腸がんのために57歳という若さで永眠されました。
僕は高校2年の時に、勝本さんがやっていた六本木のソウル・エンバシーというディスコに、
当時同級生だった*吉岡正晴くんと毎日のように通ったり、その昔、勝本さんとJ.B.の
コピーバンドをやっていたりと、本当にいろいろな思い出があります。
*吉岡正晴・・・音楽評論家。ブラックミュージック解説の第一人者。
最近では、映画「DREAM GIERS」のプログラムでもライナーノーツを書いている。
ソウル好きの人ならば、ニック岡井と共にドン勝本という名前を知らない人はいないでしょう。
とにかくソウルのステップとかソウルダンスに関しては第一人者で、
映画「ゲロッパ!」にも出演しています。全国ディスコ協議会会長にもなっているほど、
日本にディスコ文化をもたらしたすごい人で、その功績は素晴らしいものがあります。
そんな日本のソウルの神様である勝本さんは、今、人気沸騰のソウルシンガーAIを
ロスで見つけて、日本に連れてきてレコードデビューさせた張本人でもあります。
もちろん息をひきとるときにはAIも病院に来ていました。
僕が勝本さんを最後に見たのは、
去年の3月のJames Brown の日本公演のステージ上でした。
J.B.が日本に来ると必ずステージにドン勝本さんを招きいれ、
自分のソウルブラザーと言って紹介していました。
そして、僕は先週の金曜日にCOTTON CLUBにFred Wesley が
来るということで、勝本さんの遺影を抱いて吉岡くんと観に行ってきました。
Fred WesleyはThe JB'Sのオリジナルメンバーで、今現在、一番J.B.っぽいサウンドです。
その彼らの音楽を勝本さんに聞かせてきました。
J.B.が昨年の暮れになくなって、後を追うように勝本さんは逝ってしまったけれども、
きっと勝本さんは早く会いたかったんでしょうね。
心よりご冥福をお祈りいたします。