比叡山の朝。


旅の最終日は
まだ薄暗いうちから始まった。





山の木々を雨が濡らしていた。






冬の比叡山。


40センチほどの雪が積もるという。


しかしこの日は違った。



雨が降る、これすなわち、
温かい朝を表していた。








雨音が
比叡の山を優しく包む。


我々は
吸い寄せられるように
森の中へ進んで行く。



山の呼吸を肌で感じた朝。



未知との遭遇。


これから何が起こるのか
我々は
まだ
分からずにいた。






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