終戦から76年、反省と教訓。

8月に入りテレビや新聞では戦争の悲惨さや、平和国家としての日本の在り方が報道されている。

先人の犠牲の上に今がある事をしっかりと認識し、また先の戦争における反省を踏まえ、2度と同じ事が起きない様に努めるのが我々世代の責任。

では、その「反省」とはなにか。

以下の2冊をはじめ、様々な所で言われているのが、「日本軍が楽観と独善から希望的観測に依存した戦略をとった事」である。

軍幹部による根拠なき自信と前向きな思考、または事実を分かっていてもそれを見て見ぬフリをした事によって、不必要な戦争に突っ込み、310万人の命が失われた。

目的が「国家国民を守ること」ではなく「戦争に勝つこと/燃え尽きること」になり、故に徴兵年齢に満たない子供達や国防婦人会解散後の女性達までも武器を持つこととなった。

当時の政府や軍幹部が、科学的根拠や客観的視点を踏まえて国の舵取りをしていれば、あれほどまでの犠牲は伴わなかったはずであり、冷静さを欠いた指導者達の大失敗であり、また当時の国会(立法府)も機能していなかった事が問題である。

また反省、教訓とすべきはもう一つある。

国民が「自分を持つ」ことである。

先の戦争当時は今の様にネットもないし、新聞、ラジオは恣意的な記事のみであり、正確な情報を取れる状況ではなかった。
故に上が言うことを鵜呑みにして従わざるを得なかった部分が大きかったと思う。

しかし、今ならば各個人が情報をとり、意見を持ち、同調圧力に屈せず、声を上げる事は容易だし、既にSNSというツールで世論が動いている。

指導者の科学的根拠に基づいた判断と、それをチェックする国民の力量、この2つを持って2度と同じ過ちを繰り返さない事が求められている。