Joao, o Maestro
2017年 ブラジル映画
【監督】マウロ・リマ
【出演】アレクサンドロ・ネロ
ホドリゴ・バンドルフォ
カコ・シオークレフ
フェルナンダ・ノーブル
【ストーリー】
病弱の幼少期にピアノと出会い、その才能が大きく開花させたジョアン・カルロス。その才能を伸ばしていったジョアンは、20歳でクラシック音楽の殿堂として知られるカーネギーホールでデビューを飾り、「20世紀の最も偉大なバッハの奏者」として世界的に活躍するまでになる。一流の演奏家として世界を飛び回っていたが、不慮の事故により右手の3本の指に障害を抱え、ピアニストとしての生命線である指が動かせなくなってしまう。しかし、不屈の闘志でリハビリに励んだジョアンは、ピアニストしての活動を再開。自身の代名詞ともいえるバッハの全ピアノ曲収録という偉業に挑戦する。そんな中、ジョアンはさらなる不幸に見舞われてしまう。
(シネマトゥデイより)
【コメント】
予告編を観たときから観たいなと思って観たんですが、内容全然わかってなくて、よくあるヨーロッパのピアニストの話と思ってました。でも、始まって、あれ?フランス語?イタリア語?どこ?ってどこの話か分からず焦ってると、ボアタルジーってのが聞こえ、
あっ、ポルトガル?と思ったらブラジルでした(爆)
サッカーとかじゃなくてブラジルのピアニストの映画って珍しくないですかっ!全然想像してなかったから。
この映画を観て、初めてジョアン・カルロスさんはリオパラリンピックの開会式で国歌演奏をした人なんだとか、20世紀最高のバッハ演奏家なんだ!とか知りました。本当に恥ずかしい限りです。
でも、このサブタイトルにあるように、不屈のピアニストです。子どもの時から天才と言われ、誰もが羨む才能を手にしながら、次から次へと起こる不幸。それもピアニストの命、手ですよ!右手がダメなら、左手でとか、本人も挫折しながらも、彼を理解してくれる人とともに頑張ります。まさに不屈の精神力ないとできません。天才だからこそ、ピアノを弾けないということは余計苦しいはずです。そして、妻が去った後、彼を支えたのは新たな女性。彼女はピアニスト、ジョアン・カルロスを丸々受け入れて、彼を支えます。
彼女がいなかったら、今の彼はいなかったのではないでしょうか。精神的に支えとなる人、必要ですよね。
そして、ピアニストとしての彼は多くのピアニストが避ける難曲に挑戦していく様はとてつもなく痛々しかったです。あんなに指って動くものなのねとぐらいしか凡人には思えないほど。実際私はバッハの曲をあまり知りません。この映画の中で流れる曲はすべてカルロス氏ご本人の演奏したものだそうです。
エンディングのところでご本人の画像が流れました。子どもたちに優しい笑顔で教えたり、語ってたりする様子はとても微笑ましくって、天使のようでした。