2002年 オランダ=ルクセンブルグ
【監督】ベン・ソムボハールト
【出演】テクラ・リューテン
ナディヤ・ウール
エレン・フォーヘル
グードルーン・オクラス
【原作】テッサ・デ・ロー
☆2003年度のアカデミー外国語映画賞ノミネート作品
【ストーリー】
1926年ドイツ・ケルン。幼い双子の姉妹のアンナとロッテはいつも一緒だったが、両親の死によって引
き裂かれてしまう。アンナはドイツの貧しい農家に、一方のロッテはオランダの裕福な家庭に引き取られ
る。離れ離れになってもお互いを想い続ける2人。ロッテはアンナに宛てて手紙を書き続けた。しかし、
その手紙は養父母によって秘かに処分されていた。お互いに相手が死んだと教えられ成長した2人だった
が、ある時アンナが生きていると知ったロッテは彼女を訪ね、感動の再会を果たす。しかしそれも束の
間、彼女たちにはさらなる過酷な運命が待ち構えていた(goo映画より)
【コメント】
何の予備知識もないままよくある北欧のかわいい子供のストーリーかなと思って観たら全然違いまし
た!とっても奥の深い映画でした。
冒頭から結構暗い展開。まさかとは思いながらも引き裂かれる双子の姉妹。それもオランダとドイツ。
さらに金持ちと超貧乏。親戚なのにあまりにも違いすぎません?アンナが引き取られたドイツの親戚のめ
っちゃひどい扱いったらもう腹が立って腹が立ってどうしようもありませんでした。勉強したいというア
ンナを農作業に引きとめ、とにかく最低の人間でした。ひどい少女時代を過ごした彼女だから逃げ出して
世の中に飛び出しても耐えていけたのだとは思います。
体が弱くて裕福な家庭でぬくぬく育ったロッテがあんなに会いに行ってメイドの仕事を驚くように見て
ましたが、あの日のふたりの幸福感は双子ならではの感慨に満ちたものだったんでしょうね。
でも、戦争真っ只中、いわゆる敵同士となってしまった彼女たち。恋人とも辛い別れをした彼女たち。
その後の人生はもう切なくて辛くて悲しかったです。
最後の最後に老後のアンナが一生懸命ロッテに理解してもらおうとするところは本当に泣けました。
いつもながら戦争って誰も好んでやってないよねと思った映画でした。そして双子は決して離れるべき
ではないのねとしみじみと感じました。