人間の身体は全身が繋がっているので

どの部位にアプローチしても全身に影響が及びます。

(もちろん適切なやり方で行うことが大前提です。)

 

治療法によっては特定の部位にしかアプローチしない、

という方法もいろいろあります。

 

例えば、

 

第一頸椎のみ

股関節のみ

仙骨のみ

頭蓋骨のみ

骨盤のみ

 

等々。

 

仙骨のみを治療する流派だと

すべての症状の原因は仙骨の歪みという

捉え方をします。

 

だから仙骨さえ整えれば良い、

という考えです。

 

結局どこに働きかけても

適切なやり方をすれば脳と神経が反応し

血流の改善や組織の緊張の緩和などが起こりますから

それで何かしらの良い反応が得られるというわけです。

 

いろいろな治療法があり、

いろいろな治療理論が存在します。

 

私も複数の治療法を学んできましたが

その理論を鵜呑みにせずに

それらに共通することは何か?

という視点を大切にするようにしてきました。

 

場合によっては矛盾するような理論もあります。

それでもどちらのやり方でも結果が出ます。

 

それは必ずしも理論が間違っているというわけではなく

理論が説明していないシステムやメカニズムがあるということです。

 

人が治る仕組み、治癒のメカニズムという観点で

いろいろな治療法を見直してみると

それらに共通するものが見えてきます。

 

アプローチのやり方は様々ですが

神経系がリラックスすることや

血流が改善するという共通点があります。

 

違う言い方をすれば

神経系がリラックスできて

血流が改善するようなやり方であれば

どんな方法を使っても良いのです。

 

私は人が治るために必要なことは

以下の三つだと考えています。

 

・血流が良いこと

・必要な栄養素を補給できていること

・細胞レベルの代謝がスムーズに行われていること

 

施術を受けたりセルフケアをすると血流が改善します。

ところが必要な栄養素が不足していると

せっかく血流が良くても必要な栄養が細胞に届きません。

 

例えるなら物資が不足している状態です。

 

その逆もあります。

必要な栄養が満たされていても血流が悪いとダメです。

 

例えるなら物流が止まっている状態です。

 

物資も豊富にあって物流も速やかだったとしても

目的地に運んだ物資の積み下ろしが出来ないといけません。

 

それが細胞レベルの代謝です。

細胞レベルの代謝を上げるためには

ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素が重要です。

その他、睡眠の質、運動量、精神状態なども関係します。

 

つまり、どんな生活を送っているかが

症状の発生や治癒と深く関係しています。

 

ところが多くの人は体調が悪いと

病院に行って薬をもらって治そうといます。

 

現代医学は病気を治すことはできません。

単に症状を抑えるだけです。

 

むしろ病院に通うほどに薬の量が増え

本来の治癒力が低下していくようにも感じます。

 

本来人間の身体には自然治癒力という素晴らしい力が宿っています。

当院ではその力を引き出すお手伝いをしています。

 

・血流を改善させる

・必要な栄養素を補給する

・細胞の代謝を上げる

 

この本質から外れなければ

大抵の不調は改善すると考えています。

 

今体調が優れない人は必ずこの三つの何かが欠けています。

 

・血流が悪い

→ストレス、運動不足、コリ、冷えなどの影響

 

・栄養不足

→不規則な食事、糖質過多、たんぱく質不足、食欲不振等の影響

 

・代謝が悪い

→細胞のエネルギー不足、栄養不足、気の流れが悪い等

 

主に血流と栄養の改善をしていくと

代謝の問題も改善していきます。

 

このようにシンプルに考えると本質が見えてきます。

これをやらずして枝葉のことをあれこれやっても効果が出ません。

 

また、人によって取り組む順番も大切です。

体力が弱っている人が急に運動を始めるとかえって悪化します。

内臓の消化能力が弱っている人が急に栄養を摂っても具合が悪くなります。

 

無理のない範囲で過不足を調整していく必要があります。

コツコツ継続すれば確実に良い方向に向かっていきます。