特筆すべき屈折異常も無く視力は健常、眼鏡装用はせずに約6ヶ月トレーニングに通って頂きましたが、検査場面・トレーニング場面だけではなく、生活場面・学習場面でも使えるようになった資源を有効に使えているエピソードも出てきたので、そろそろ終了という運びになりそうです。
解釈としては、そもそもの視機能由来からくる視覚認知の弱さがある為、曖昧な入力情報から処理及び出力も同時処理的で不正確になっていたと考えられます。
入力情報が養われた結果、しっかりトレースして弁別する力や視覚的短期記憶の向上、注意集中の向上にも繋がり、全般的な視覚認知が向上したと考えられます。
軽視ではありませんが、視力という視覚機能の中のほんの一部の機能だけを抽出するアセスメントならば、このお子さんの困り感は気付かれる事は無かったと考えます。
周囲の気付きと連携、ビジョン領域での成功体験の積み重ね、そして学習場面・生活場面での資源活用が本児にとって良い循環になったのではと感じます。